64bitプロセッサを使ってみて、インテルが検証施設を開設
2005/4/27
インテルは4月26日、パートナー企業やエンドユーザーが64bitプロセッサ環境でシステムを検証できる新しい施設「インテル ソリューション・センター」を東京・丸の内の東京本社内に設置した。インテルの開発ソフトウェアについてのトレーニングも実施する予定で、インテルでは「アプリケーションを手組みしているエンドユーザー企業のエンジニアにぜひきてほしい」としている。
インテル 取締役 エンタープライズ&ネットワーク・ソリューション本部長 町田栄作氏 |
ソリューションセンターには、最新版の64bit XeonプロセッサやItanium 2プロセッサを搭載したサーバを用意し、パートナーやシステム・インテグレータ(SIer)、エンドユーザーがソフトウェアやシステム構築の動作検証をできるようにする。組み上げたシステムを持ち込んでテストするのではなく、要求を定義する開発の初期段階からソリューションセンターで検証を行ってもらえるようにインテルやパートナーのエンジニアをそろえ、「Proof of Requirement」(要件の実証)も可能にする。
ソリューションセンターの利用は基本的に無償。「64bitの世界で必要になるハードウェア、ソフトウェア、ソリューションを組み合わせた世界をどう実現していくか」(インテル 取締役 エンタープライズ&ネットワーク・ソリューション本部長 町田栄作氏)の答えをソリューションセンターで示す考えだ。
ソリューションセンターでは開発ソフトウェアについてのトレーニングも実施し、エンドユーザーの64bitプラットフォームへの理解拡大に努める。トレーニングは「インテル コンパイラ」「インテル VTune アナライザ」「インテル スレッド化ツール」について提供する。
インテルはソリューションセンターの開設に合わせてマイクロソフト、日本オラクル、ミラクルリナックスとの協業を発表した。各社はソフトウェアをソリューションセンターに提供し、64bitプラットフォーム構築のための検証に協力する。
マイクロソフトの執行役 常務エンタープライズビジネス担当 平井康文氏は「64bit版Windowsのプラットフォームを推進するうえでソリューションセンターは有益」と語った。日本オラクルの執行役員クロスインダストリー統括本部長 兼 テクノロジープロダクト統括本部 副統括本部長 三澤智光氏は「オラクルとインテルのアライアンスでは2つのことにチャレンジする」と述べた。
三澤氏は1つ目として「業務アプリケーションの64bit化が必要とされている。しかし、課題は64bitプラットフォーム全体をデザインできるエンジニアがいないことだ。エンジニアのスキルアップがオラクルやインテルの課題」と説明。もう1つは「トランザクションの急増によって求められているビジネス・インテリジェンスの64bit化。特にインターネットを通じてビジネスを提供しているネット企業のシステムはほとんどが32bit。かなりやばい状況だ」。三澤氏は「ソリューションセンターはこの2つの課題のうち、前者を解決するための施策になる」と述べた。
(@IT 垣内郁栄)
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インテルの発表資料
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