ASK.JP、Googleを抜く検索エンジンになる!
2005/5/11
アスクジーブスジャパンは5月10日、事業戦略説明会を開催し、検索サイト「ASK.JP」の今後の方針などを明らかにした。ASK.JPは2月15日に本格サービスを開始したばかりの新進の検索エンジンで、検索すると対象サービスなどの要約を表示する「一発検索」などを“ウリ”にし、「日本では“巨人Yahoo!”に次ぐ、Googleと同等かそれ以上の検索サイトに育てたい」(アスクジーブスジャパン 代表取締役社長 塩川博孝氏)と強い意気込みを見せた。
左から、Bloglines バイスプレジデント マーク・フレッチャー氏、アスクジーブスインク エグゼクティブバイスプレジデント アポストロス・ジェラスリス氏、アスクジーブスジャパン 代表取締役社長 塩川博孝氏、アスクジーブスインク シニアバイスプレジデント ジム・ランゾーン氏 |
検索エンジンには「Teoma(テオマ)」を採用している。テオマは、ジョン・クラインベルグ氏の理論「サブジェクト・スペシフィック・ポピュラリティ」を基にアポストロス・ジェラスリス(Apostolos Gerasoulis)氏が作成した。ジェラスリス氏によると「テオマは、インターネット上の情報を特定の話題ごとに“コミュニティ”に分類する。次にそのコミュニティ内で最も権威のあるサイトや人物を分析し、そのサイトや人物が選ぶ“より権威の高い”サイトを上位に表示する」といった理論に基づいているという。
ASK.JPの具体的な機能には一般的なWeb検索やイメージ検索機能のほか、Googleなどとの差別化を図るための機能として「一発検索」が挙げられた。一発検索は、特定の語句を検索した際に、検索結果の一番上の部分にそのサービスなどの要約を表示する機能。デモでは「宇宙戦争」を入力すると、検索結果に映画「宇宙戦争」の画像や映画の見どころ、上映スケジュールなどが表示された。ただし、この機能はすべての検索語において有効なのではなく、アスクジーブスとタイアップしたサービスやサイトのみ、追加的にこのような要約が表示される。塩川氏によると、「現在一発検索が可能なジャンルは10〜12種類程度。今後、随時増やしていく予定だ」としている。
そのほかの特徴的な機能には、ユーザー登録をすることで、ユーザーごとの検索結果の情報を集めたサイトを作成しておける「My Ask」という機能が挙げられる。これは、検索結果の右側に表示されている「保存」のボタンを押すと、ユーザーごとに用意されたページ内にストックされていくというものだ。今後はニュースサイトやブログの検索サービス「Bloglines」との連携を2005年7月〜9月に実現するとしている。
塩川氏はASK.JPを“ヒューマンタッチな温かく柔らかい検索エンジン”と例え、主要ターゲットユーザーに“デキる社員(520万人)”を挙げる。その理由を「いわゆる“ITオタク”はGoogleのようなテクノロジ重視の検索エンジンを好む。つまり、検索すること自体が好きなのだ。一方、われわれの主要ターゲットであるデキる社員は検索を道具として利用する点が異なる」と説明した。今後の目標には「日本市場では後発であり現在のシェアは1%未満だ。しかし、5月13日からはテレビCMを展開するなどキャンペーンを実施し、3年以内にシェア5%を目指し、5〜6年で25%強を目指したい。いずれはYahoo!に次ぐ2番手の検索エンジンを目指す」と語った。
(@IT 大津心)
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