ネクステック山田社長〜マスター革命を起こす!

2005/6/22

 ネクステックは6月21日、製造業向けマスター情報管理ソフトウェア「SpeedPLMware.ver.3.0」を6月22日より出荷開始すると発表した。このツールは、同社が社内の開発ツールとして利用してきたものをパッケージ化し、一般に提供する総合PLM製品だ。

ネクステック 代表取締役社長 山田太郎氏
  SpeedPLMwareは、製品マスター(部品/部品票)の管理基盤で製品のベースとなるアプリケーション「Speed Foundation」と、経営や業務課題の解決を支援するアプリケーション「SpeedPLMware.Applications」を組み合わせて利用する。今回販売が開始されるのは「Speed Foundation」部分であり、「SpeedPLMware.Applications」は10月ころから順次リリースするという。また、2005年10月には「SpeedPLMware.ver.3.1」を、2006年6月には「SpeedPLMware.ver.4.0」をリリースする予定だ。

 同社が従来より提供していた「グランドデザインコンサルティング」や、「パフォーマンス診断」「トレーニング」「保守・サポート」といった各種コンサルティングサービスも並行して提供する。

 SpeedPLMwareの特徴は「フレキシビリティ」「ユーザビリティ」「ハイパフォーマンス」の3点だという。従来のPLM製品では、企業ごとに異なるP/N(品目番号)などを自由に変更できなかった。これを受けてSpeedPLMwareでは、さまざまな情報を自由に変更できるように設計した。ユーザビリティの問題では、ドラッグ&ドロップでの操作など、直感的で分かりやすいインターフェイスにしたという。

SpeedPLMwareのデモ画面。コスト削減も視覚的に表示・比較できる
  ハイパフォーマンスでは、独自技術である「NRBE法」を用いて、大量データを多数の同時ユーザーが利用してもストレスなく稼働できるとしている。ネクステック 代表取締役社長 山田太郎氏は、「パフォーマンスには特に注力した。PLMが使われない最大の理由はパフォーマンスの悪さだ。SpeedPLMwareでは、さまざまな独自技術を開発・採用し、通常数十分から2日掛かる作業を約5秒で実現している。それほど、当社はパフォーマンスにこだわっている」と説明した。

 また、他社システムとのシームレスな連携を実現するために、ネクステックはインフォテリアと共同で、インフォテリアのEAIエンジンを応用した情報連携エンジンやアプリケーションの開発・技術検証を行う。

 山田氏は、「日本のPLM導入は“業務プロセスありき”で行われており、間違っているケースが多い。あくまでも製品マスター(BOM)を見直して再構築したうえで、業務を合わせていかなければならない」と強調。「当社は創業時より、『特定のソフトウェアを支持しない、オープンな関係でいく』という方針を示していたが、ユーザーに推奨したい理想のPLMパッケージがなかったので開発した。SpeedPLMwareを、製造業の問題を解決できるソフトウェアにしたい。そのため乱売せず、今年度の導入は1けた程度にして、来年度以降2けたの導入を目指す」と抱負を語った。

(@IT 大津心)

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