中規模容量帯にも「絶対に停まらないストレージ」を、HP

2005/7/13

 日本ヒューレット・パッカード(以下、日本HP)は7月12日、中・小規模企業向けストレージ製品「HP StorageWorks XP10000」(以下XP10000)を発表した。最上位機種「XP12000」の主要機能を継承しながら、拡張性を抑えることでコストパフォーマンスを追求した。同社では、XP10000をハイエンド製品のエントリモデルと位置付けている。製品の発売に合わせ、HP StorageWorks XPファミリの導入支援を目的としたCBP(Capacity Based Payment)プログラムの強化版「Advanced CBP プログラム」も開始する。

日本ヒューレット・パッカード エンタープライズストレージ・サーバ統括本部 ストレージ・ワークス製品本部 本部長 渡辺浩二氏

 XP10000は通常のラックと同じサイズの標準規格キャビネット(19インチEIA規格)を採用した本体に、最大69TBの物理ストレージを搭載できる。最も要求が多いとされる5〜15TB、20ホスト以下の中・小規模企業におけるストレージ統合ニーズの獲得を狙う。HP StorageWorks XPファミリに求められる基本要件(24×365の実稼動、複数OSのデータ統合、ILM)は従来、大規模企業に求められるものだったが、「潜在需要の高い中規模ストレージ市場において、“停められないビジネス”はもっと増える」(日本ヒューレット・パッカード エンタープライズストレージ・サーバ統括本部 ストレージ・ワークス製品本部 本部長 渡辺浩二氏)との同社の市場認識をもとに、XP10000を投入することとなった。

 2005年7月のリリース時点における基本機能に加え、2005年内にいくつかの機能拡張を行う。拡張キャビネットにより、最大120であるドライブの搭載数を240まで拡張するほか、最大16GBのキャッシュ容量を最大32GBまで拡張、メインフレーム(ESCON/FICON)接続のサポート、300GBドライブ構成でのRAID5サポートなどを予定している。

 「Advanced CBP プログラム」については、TB単価を合計搭載容量に応じて可変し、容量増加に従って単価が安くなるように設定、通常のCBPよりも、初期導入時のコストはやや高めに設定するが、増設投資は安く抑えられる。TB単価は、容量により、初期1TB単価の5分の2〜3分の1まで減少する。

(@IT 谷古宇浩司)

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日本HPの発表資料

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