「うちの子に限って……」、シマンテックが中高生ネット調査

2005/8/25

 シマンテックは8月24日、インターネット利用に関する世代間調査結果を発表し、「中高生の平均的なインターネットユーザーはスパイウェアや不正アクセスなどの脅威に対する関心が低い」と警告した。

 調査は2005年7月中旬、親世代600人、子世代(中高生)577人に対してWebサイト上で行った。調査を担当したインフォプラント リサーチ事業部 企画分析部 マーケティングリサーチャー 松澤治光氏によると、親は週に平均10.42回、中高生が週に平均8.53回インターネットを利用している。1回の接続時間は親、中高生ともに2時間ほど。

 インターネット利用上の不安点の調査では「スパムメールに不安がある」と回答した中高生は、親の62.7%に対して37.3%と少ない。そのほかスパイウェア、フィッシングに不安があると回答した中高生は38.8%、41.4%で、それぞれ親を20ポイントほど下回り、中高生の警戒心の薄さが浮き彫りになった。

シマンテック 執行役員副社長 コンシューマ事業統括 齋藤秀明氏

 インターネット利用時の決め事/コミュニケーションでは、「世代間の温度差が表れた」(松澤氏)。インターネット利用時の決め事/会話があると回答したのは、親の89.2%に対して中高生は61.2%。特に高校1年以上の男子のみで見ると、その差は拡大するという。またそれらの決め事を守っている率でも親と中高生では差が見られた。

 こうした結果を踏まえて、シマンテック コンシューマ・マーケティング部 プロダクトマーケティングマネージャ 田上利博氏は、親子で安全にインターネットを利用するためには「家庭におけるルールが必要」と強調。利便性の裏にある危険性を子どもに理解させること、まず保護者自身がインターネットの知識を深め、子どもを教育することなどが重要とした。

 シマンテック 執行役員副社長 コンシューマ事業統括 齋藤秀明氏は「インターネットは利便性も上がったが、危険性も増してきた点で現実に近づいてきている。現実と異なるのは、親が経験していないことが子どもの世界に起こっていることだ」と注意を促した。

(@IT 長谷川玲奈)

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