SOX法で求められる高度な電子メール管理、EMCが対応製品発表へ
2005/11/19
EMCジャパンは11月18日、企業の内部統制の強化を目的に2008年3月期にも法制化されるとみられる日本版企業改革法(日本版SOX法)に対応したストレージ用電子メール管理ソフトウェアの日本語対応版「EMC EmailXtender」を、2006年2月中旬に発表することを明らかにした。日本版SOX法では財務諸表の適正性を保つために、ビジネスプロセスの個々の結果を監査に耐え得る形で残す必要があり、電子メールも対象となると考えられる。EmailXtenderは監査の要求を満たしながらも効率的に電子メールを運用管理できるという。
米EMCのEMCストレージ・ソフトウェア アジア・パシフィック・ジャパン プロダクト・マーケティング・ディレクター P.K.グプタ氏 |
米EMCのEMCストレージ・ソフトウェア アジア・パシフィック・ジャパン プロダクト・マーケティング・ディレクター P.K.グプタ(Gupta)氏が明らかにした。EmailXtenderは電子メールサーバが受信したメールを展開して、内容を確認。設定したポリシーに応じて重要度や種類を判断してクラス分けする。クラス別にフルテキストのインデックスを作成。監査で電子メールの提出が必要なっても、インデックスの検索ですぐに見つけることができるという。重複するメールを削除したり、圧縮してアーカイブする機能もあり、ストレージを効率的に運用できるという。
また、EmailXtenderは「EMC DatabaseXtender」と組み合わせて使うことで、電子メールのクラスに応じて保存するストレージを分けることも可能。重要な電子メールはハイエンドストレージに格納、重要度が低い電子メールは低コストのストレージで保存するなど「情報ライフサイクル管理」(ILM)に応じた管理ができるいう。
グプタ氏は電子メールの米SOX法対応について「監査の対象となるドキュメントを安全に保管し、求められればすぐに提出しないといけない」と説明。そのためにはテープドライブにアーカイブするのではなく、オンラインのネットワークストレージに保存することが重要と述べた。
EmailXtenderは「Microsoft Exchange」「Lotus Notes/Domino」「Sendmail」の電子メールサーバに対応。EmailXtenderはこれまでEMCが買収したレガートシステムズが国内で販売してきたが、英語版のため日本語の電子メールには対応できなかった。
(@IT 垣内郁栄)
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