ワンラックでILM実現、EMCが「ILMサーバ」投入

2005/9/16

 EMCジャパンは9月15日、ストレージ機器とポリシーエンジンを組み合わせて、1台のラックだけで情報ライフサイクル管理(ILM)を実現する日本独自のパッケージ製品「ILMサーバ・ソリューション・パッケージ」を出荷開始した。ILMはハイエンドからミッドレンジ、ローエンドなど複数の独立したストレージをネットワークで連携させて実現する方法が一般的だが、EMCはストレージ機器を1台のラックに納めることで運用管理をシンプルにした。

EMCジャパン 代表取締役社長 エドワード・ナイハイゼル氏

 ILMサーバが狙うのは企業の各部門に分散するファイルサーバの統合。ILMサーバはストレージとしてNASの「Celerra」と、Celerraのデータを長期保存し、アーカイビングするためのストレージ「Centera」、そしてCelerraのデータをCenteraに自動で移動させるポリシーエンジンの「Centera FileArchiver」(CFA)を組み合わせた。

 エンドユーザーが作成したデータはまずCelerraに保存されるが、「3カ月間更新されていない」などCFAで定めるポリシーに合致するデータは、自動でCenteraに移動される。重複するデータがあってもCenteraが保存するのは1つのデータだけで、オリジナルと比べてデータ容量を減らすことができるという。CelerraからCenteraにデータが移行される際、データのメタデータ、ロケーションデータなどを含む「スタブファイル」がCelerraに残される。データがCenteraに移動されても、エンドユーザーやアプリケーションはこのスタブファイルにアクセスすることで、ファイルサーバと同様にデータを利用できるという。

 CFAで設定できるポリシーは、「ファイルのアクセス時間」「更新時間」「拡張子」「サイズ」「ディレクトリの場所」の5つ。Celerraのファイルシステムとフォルダごとにポリシーを設定できる。EMCジャパンのプロダクト&ソリューション・マーケティング本部 プロダクト・マーケティング部 プロダクト・マネージャー 清水マーク氏は「他社のソリューションではファイル単位でポリシーを設定できる製品もあるが、あえてファイルシステム、フォルダごとの設定にして管理をシンプルにした」と説明した。ポリシー数も「5つに抑えることでユーザーが自分で設定できるようにした」と述べた。

 ILMサーバの価格は1TBのCelerra、2TBのCenteraとCFAを組み合わせた最小構成で1047万9000円。2TBのCelerra、4TBのCenteraの組み合わせで1415万4000円、3TBのCelerra、6TBのCenteraの構成で1782万9000円。それぞれCelerra、Centera、CFAを別々に購入して組み合わせる場合と比較すると約半額になるという。ILMサーバは今後3年で1000台の出荷を目指す。

(@IT 垣内郁栄)

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EMCジャパン

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