インテル、ホーム市場攻略の武器はViiv
2006/4/8
「インテル・デベロッパー・フォーラム Japan 2006」で4月7日、米インテルのデジタルホーム事業本部ネットワーク・メディア・プラットフォーム事業部長 ビル・レジンスキー氏がデジタルホームをテーマに基調講演を行った。
米インテル デジタルホーム事業本部ネットワーク・メディア・プラットフォーム事業部長 ビル・レジンスキー氏 |
レジンスキー氏は、インテルが提唱する家庭向けデジタルエンターテイメントPCプラットフォーム「Viivテクノロジー」の進展と今後の可能性について語った。Viivは家庭内のPCとデジタル家電が、マルチメディアコンテンツをネットワーク経由で自由にやり取りできるようにするための枠組みだ。
同氏がまず取り上げたのは、リビングルームに設置するPCには、発熱の防止と静粛性が求められるという点。同氏はViiv準拠PCの試作機「Golden Gate」の表面温度をサーマルカメラで計測したところ、幼児用の常夜灯よりも低い40度だったと話した。また、騒音レベルはゲーム機(46.6dBA)よりはるかに低い32.2dBAだったという。
一方、デジタルメディアを家のどこにいても楽しめるように、デジタルホーム全体にIPバックボーンが構築できる環境を提供していくこともインテルの使命だと同氏は強調した。有線イーサネット、HomePlug AV、802.11n、ワイヤレスUSBといった標準技術を各家庭で簡単に設定できなければならないという。同氏は、これらの技術を用いたセキュアな無線ネットワークを、家庭ユーザーが専門知識なしに、リモコン1つで即座に設定できることをデモで紹介した。
Viiv準拠PCでは約20種類のメディアフォーマットをサポートし、デジタル家電機器へのデータ転送時に、転送先機器が理解できるフォーマットに変換できることや、Viiv準拠PCがオフの状態でも、ほかの機器にコンテンツを送信できることも紹介された。
「今年の後半には、DLNA準拠のデジタル・メディア・サーバ機能や、プレミアムコンテンツの著作権管理機能が追加される。Viivでは、ほかの同様な製品ではできないことがたくさんある」(レジンスキー氏)
同氏は、日本のGyaoやブロードバンドタワー、BIGLOBEを含む多数のViiv対応コンテンツサービスが登場していると話した。さらに、インテルが吉本興業と共同で展開中の「ZZZ.TV」を例に、PDAで購入したコンテンツを、購入者がローカルネットワーク上に存在する間だけテレビなどのほかの機器で再生できるなどの著作権管理が実現できることをデモした。
インテルではViiv対応コンテンツサービスの支援のほか、デジタル放送受信、アプリケーションメディア処理、ディスプレイ処理などのコンポーネント提供を通じ、ネットワーク・デジタル家電機器の開発も支援していくという。
なお、この基調講演に先立ち、オンキョーとインテルは共同で、オンキョーがViiv準拠のメディアコンピュータ「HDC-7」を5月25日に発売すると同時に、同社の音楽配信サービス「e-onkyo musuc store」でViiv対応サービスを提供開始することを発表した。このViiv対応製品とサービスでは、CD音質を大幅に超える24bit/96kHzの音質が大きな特徴となっている。
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インテル・デベロッパー・フォーラム Japan 2006
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