企業向けWebアクセス管理で詐欺対策強化、トレンドマイクロ
2006/7/14
トレンドマイクロは7月13日、法人向けWebアクセス管理製品の最新バージョン「Trend Micro InterScan WebManager 5.0」を発表した。
新製品では、フィッシング詐欺やワンクリック詐欺など、一般的なWebアクセス制御製品ではカバーされていない詐欺サイトへの対応を強化した。
フィッシング詐欺やワンクリック詐欺は、迷惑メールにURLを掲載し、アクセスを誘うケースが多く、URLは短期間で切り替えられることが多いため、一般的な悪質サイトデータベース・サービスでは対応しきれない。新製品では、クローラーの巡回や通報のほか、迷惑メールや迷惑ブログの追跡を通じて24時間年中無休で悪質サイト登録活動を行っている日本企業、ネットスターのデータベースを利用することで、悪質サイト全般をカバーできるようになったという。
また、従来バージョンでは1日1回だったデータベース更新を、新バージョンでは1日3回とし、さらにフィルタリングを止めることなくデータベースが更新できる機能を搭載し、迅速、確実な対応を可能にしたという。
個人単位ではなく、組織単位でフィッシング詐欺やワンクリック詐欺に対応しなければならない理由について、トレンドマイクロではワンクリックウェアなどのプログラムがエンドユーザーのPCにインストールされることで、情報漏えいの危険性が高まることを理由の1つに挙げている。
さらに新バージョンでは、内部統制ニーズを意識した機能拡張が施されている。
まず、新バージョンでは、企業を複数のグループに分類、そのグループ単位で別個のフィルタリングルールを適用できる。グループは階層化構造にすることができ、各サブグループに関する権限のみを与えられた管理者を設定することができる。その際、下位グループの管理者は上位グループのルールより緩い設定ができないように制限することが可能。また、ログ解析やレポートにおいてもグループ単位での作成を可能にした。さらに、閲覧は許可しても情報の送信を制限するというルールも設定できるようになった。
階層状に構成したグループ単位でフィルタリングルールが設定可能 |
価格は30アカウントで23万8000円から。出荷は7月20日に開始される。トレンドマイクロでは、今後1年間で7億円を販売目標としている。
(@IT 三木泉)
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