【特報】首都圏大規模停電、ネット証券や携帯電話に障害も

2006/8/15

 8月14日午前7時38分ごろ、東京都や千葉、神奈川県で約140万戸に及ぶ大規模な停電が発生した。JRや東京メトロなどで一時運行ができなくなったほか、ネット証券や携帯電話にも障害が発生した。

 野村證券のオンライントレーディング「野村ホームトレード」では停電の影響で、ノムラ外貨MMFにおける約定適用為替の配信が遅延。一部債券の注文も一時的に停止した。情報配信サービス「日経テレコン21<野村版>」や「QUICK<野村版>」も配信元企業が受けた停電の影響で、配信が遅れたり、一時的に利用できなくなった。

 証券会社では日興コーディアル証券も停電のためにコールセンターが午前9時過ぎから約10分間、電話がかかりにくくなり、顧客からの注文に影響が出た。同社八重洲支店の電話の発着信も不安定になったが、株式市場が開く午前9時までに復旧した。新光証券でもコールセンターの業務の一部に一時的に障害が発生した。

 通信関連では携帯電話が影響を受けた。NTTドコモは都内、神奈川、千葉で、FOMAの基地局30局、ムーバの150局に午前7時38分、障害が発生。音声、パケット通信が利用しにくくなった。ビルなどに設置する小型基地局がビル自体の停電で利用できなくなったのが原因。午前11時23分にはすべて復旧した。ボーダフォンでも同様に、ビル内の小型基地局など110局が一時的に不通になった。KDDIもauの基地局5局に一時的に障害が発生した。KDDIの固定電話、企業向けネットワークサービスなどには影響は出ていないという。

 停電は東京都江戸川区と浦安市の間にある旧江戸川にかかる送電線にクレーン船が接触し、送電線が損傷したのが原因。停電は午前9時55分までにほぼ復旧。発生の約3時間後、午前10時44分に全面復旧した。

(@IT 垣内郁栄)

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東京電力の発表資料

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