ネットワークの構築手法とノウハウを新しく体系化、NEC
2006/9/5
NEC 執行役員 都筑一雄氏 |
NECは9月4日、企業ネットワークの構築手法を「UNIVERGE ネットワークSI体系」の名称で新しく体系化したと発表した。同社およびグループ内で「草の根的」(NEC 執行役員 都筑一雄氏)に使われていたツールや部品、ネットワーク構築ノウハウといった有形無形の資産を整理し、標準的な体系とした。同社では、今回の新体系整備を契機に、2008年度のネットワークソリューション事業で売上高5000億円を目指す。
「UNIVERGE ネットワークSI体系」は、構築手法のガイドラインや基本構成の部品類、自動設計やシミュレーションなどのツール類からなる「デザインアーキテクチャ」と、システム構築のプロセスを標準化した「SIマネージメント標準」で構成されている。
デザインアーキテクチャは「ネットワークインフラ」「ネットワークサービス」「ネットワークソリューション」の3つのレイヤに分けて整理される。「ネットワークインフラ」のレイヤでは、文字通りインフラストラクチャを構築するための基本要素をモジュール化し、それぞれの組み合わせのサイジングのパラメータ化をあらかじめ施しておくことで、設計レスを目指す。「ネットワークサービス」レイヤでは、セキュリティ認証やSIP呼制御といったネットワークサービスのテンプレートを用意した。「ネットワークソリューション」のレイヤは、検疫ソリューションやIPテレフォニーなど、顧客のニーズが高いシステムパッケージの設計・構築ガイドやドキュメントのサンプルを用意していく。
「SIマネージメント標準」は、ネットワークシステム構築を工程ごとに見直し、手順を標準化したもの。「管理」「提案」「計画」「設計」「試験」「出荷」「障害」の各段階で参照する基準や成果物、実行イベントを定義した。
同社ではこのように、設計情報をデータベース化したり、各種設計帳票を自動生成できるようにしたり、さらにはSIノウハウを共有化することで、ミスの防止や作業期間の短縮を実現できるとする。「UNIVERGE ネットワークSI体系」はNECグループ企業とパートナー企業を合わせて7000人、世界規模では1万人が活用する。
(@IT 谷古宇浩司)
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