ネット時代でも音声同報は有効、エクスパダイト
2006/9/5
エクスパダイト 代表取締役社長 石井和彦氏 |
ネットワーク会議ソリューションなどで知られる米プレミアグローバルサービスの日本法人の1社で、データ一斉同報を担当するエクスパダイトは9月4日、同社の音声配信ASPサービス「voiceREACH」(ボイスリーチ)を大幅に拡充して提供開始したことを発表した。
voiceREACHは従来、多数の相手に対して自動的に一斉に電話をかけ、音声メッセージを伝えるというシンプルな機能を提供していた。今回はこれが大幅に強化され、インタラクティブな使い方ができるようになったという。
新たなvoiceREACHサービスでは、配信先ごとに個別情報を自動的に差し込んで配信できる。差し込む情報は配信元が文字の形でエクスパダイトに提供すれば、自動読み上げで組み込まれる。また、配信先からのキー入力を受け付け、次に再生するメッセージを変える、あるいは事前に設定された電話番号に発信する、といったことができる。
再生する音声メッセージの基本部分や配信先の情報は、wavファイルやカンマ区切りファイルの形で配信元の担当者自身が登録できる。配信先ユーザーによるキー入力結果は、配信元がデータとして入手することができる。
電子メールやWebなどインターネット関連のツールでは配信先にそれなりのリテラシーが求められるが、同サービスでは旧来からある電話という手段を使うことで、幅広い人々に対して情報提供や意思確認などのサービスを低コストで実現できるのがメリットだという。
用途としては、例えば医療機関や宿泊施設などが利用者向けに予約の確認を取る、レンタルビデオ会社が商品返却の促進を図る、証券会社が個人認証の後に特定顧客向けの重要な通知があることを知らせる、語学学習サービスでヒアリングの問題を出す、調査会社が電話アンケートを行う、会員向けのキャンペーン情報を小売チェーンが配信する、などが考えられるという。
同社では国内におけるASP型音声配信サービスの市場が、今後年率30%で成長し、2010年には45億〜60億円に達すると予測。配信戦略立案支援や、XMLなどを通じた配信元のシステムとの連携についてコンサルティングサービスを提供するなどして、事業を拡大していきたいとしている。同社は今後1年間に100社への販売を目標としている。
(@IT 三木泉)
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