MSがWindows Vista RC1のテスト呼びかけ、世界で300万部配布へ
2006/9/13
マイクロソフトはWindows Vistaの製品候補版(Release Candidate 1:RC1)を9月1日にリリースした。カスタマ プレビュー プログラム(CCP)の登録者には9月6日からRC1を配布。マイクロソフトはデバイスなどの開発パートナーやユーザーにRC1を利用してもらうことで、Windows Vistaの互換性、品質向上を目指す。マイクロソフトのWindows本部 本部長 ジェイ・ジェイミソン(Jay Jamison)氏は9月12日会見し、「Windows Vistaを最終チェックしてくれるよう単刀直入にお願いしたい」として、パートナーや企業のIT管理者にテストを呼びかけた。
マイクロソフトのWindows本部 本部長 ジェイ・ジェイミソン氏 |
ジェイミソン氏はRC1リリースについて「予定通りのスケジュール」と話した。第4四半期(10-12月)には製造工程向けリリース(RTM)を迎え、開発を完了する。11月に企業向けに提供開始、2007年1月に一般ユーザー向けに出荷する計画だ。ジェイミソン氏は「順調に推移している」と強調した。
RC1はCCP登録者向けに世界で150万部を配布する。国内では8万5000部を配布する計画。今週中にもCCPの新規登録受け付けをWebサイトで開始し、新たに150万部を配布する。RC1配布の総計は300万部となる。RC1を大量に配布することで、開発パートナーとの結びつきをさらに強くすることを狙う。ジェイミソン氏は「デバイスなどの開発パートナーがWindows Vistaを支持する証として、RC1には1万8000のプラグ・アンド・プレイのデバイス・ドライバが搭載される」と話した。
RC1はベータ2と比較して全体のパフォーマンスと安定性を向上させた。特に全文検索のインデックス作成などで性能を向上。ほかに特定の検索エンジンを利用すると日本語が化けてしまうInternet Explorer 7の不具合を修正。保護者による制限機能をデフォルトでオンにしたり、管理者でないユーザーがWindows Updateを手動で行った場合に出るアラートを、表示しないようにした。
マイクロソフトは開発の順調さを強調するが、米国で発表されているWindows Vistaの価格は未発表。「日本では調整中。早いタイミングで公開したい」(同社)としている。
(@IT 垣内郁栄)
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