430万円でぜんぶできる!? ミラポイントのメールアーカイブサーバ

2006/10/17

 ミラポイントは10月16日、メールアーカイブ専用のアプライアンスサーバ「Mirapoint ComplianceVault」(以下、ComplianceVault)2機種を発表した。米ミラポイント コーポレートマーケティング&グローバルチャネル担当取締役 クレイグ・カーペンター(Craig Carpenter)氏によると、最大の特徴は「メールアーカイブに必要な機能をすべて統合し、簡単に導入できる点」だという。

米ミラポイント コーポレートマーケティング&グローバルチャネル担当取締役 クレイグ・カーペンター氏
 ComplianceVaultは、ストレージ用ハードウェア、管理用ソフトウェア、OSといったメールアーカイブに必要な機能を1つの筐体にまとめたアプライアンス製品。1Tbytesのストレージ容量を持つ「Mirapoint ComplianceVault MCV100」と、3.7Tbytesのストレージを持つ「Mirapoint ComplianceVault MCV370」の2機種が用意されている。2007年春ころには、さらに大容量のストレージを搭載したハイエンドモデル「MCV Cluster(予定)」をリリースする予定だ。ミラポイント プロダクトマネジャー兼技術本部部長 徳久賢二氏によると、MCV100が数十人〜数百人規模の企業向け、MCV370がそれ以上の企業や官庁向け、MCV ClusterがxSPや大企業向けとした。価格はMCV100で430万円から。

 ComplianceVaultの一番の特徴は「簡単に導入できるところ」(徳久氏)。同氏によると、「複数年にわたって電子メールを保存する用途向けというよりも、半年〜1年程度の保存向けとなっている」という。なお、WORM(Write Once Read Many)といった日本以外の法令順守に必要な機能はすべて搭載している。そのほかの機能では、業界標準のPOP/IMAPに準拠し、ほとんどのメールサーバに対応する点や、LDAPと連動して企業ポリシーに基づいたアーカイブやアクセス制限の設定が可能な点、差出人やあて先、本分などさまざまなメールフィールドによる検索機能などが挙げられる。

 徳久氏によると、米国では米SOX法やSEC(米国証券取引委員会)基準など、多数のレギュレーションが存在しており、中でも金融や医療機関といった特定業界向けのレギュレーションは意識的に順守されているという。例えば、レギュレーションの中でも電子メールの保存義務に違反した事例では「金額の大きなケースでは、まだ係争中だが米モルガン・スタンレーが1500万ドルの罰金をいい渡されたケースもある。100万ドル程度の罰金の例であれば、相次いで発生している」(徳久氏)としており、まだ事例はないものの、日本版SOX法でもこのような罰則は想定されると警告した。

 徳久氏は、「米国Radicatiの調査では、メールアーカイブ市場は、2009年ころには電子メール市場を超えると予測している。日本でも個人情報保護法や日本版SOX法の施行によって、メールアーカイブ市場はますます拡大していくだろう。MCV100シリーズで初年度2億円の売り上げを目指したい」と抱負を語った。

(@IT 大津心)

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