ダイエーを経てIT業界復帰
樋口泰行氏がMSのCOO就任、「MSの人間力を高める」と抱負
2007/03/05
マイクロソフトは3月5日、日本ヒューレット・パッカードやダイエーで社長を務めた樋口泰行氏が代表執行役兼COOに就任する同日付の人事を正式発表した。同社のナンバー2として代表執行役 社長のダレン・ヒューストン(Darren Huston)氏にレポートする。同日会見した樋口氏は「マイクロソフトの顔をもっと外から見えるようにし、リスペクトされるよう会社としての人間力を高めていきたい」と抱負を述べた(参考:樋口氏入社でマイクロソフトの何が変わるか)。
樋口氏が担当するのは企業、公共機関などの法人向けビジネス全般。PCやサーバ向けソフトウェア、ソリューション、サービスも樋口氏の統括で、「会社のオペレーションの大半を管理する」(ヒューストン氏)。ヒューストン氏はCEOとして対外的な活動のほか、MSNやXboxなどのコンシューマ向けビジネスを担当する。
ヒューストン氏は「事業の幅が広がり、複雑になり、マイクロソフトは新たなリーダーを必要としていた。1人のリーダーがすべてを統括するのは非常にタフだった」と語り、樋口氏との双頭体制を説明した。
樋口氏は2006年10月にダイエー社長を退任後、ヒューストン氏らマイクロソフト関係者と接触。今年1月には米国本社を訪問し、CEOのスティーブ・バルマー氏やCOOのケビン・ターナー氏らと面談し、入社を決意した。ヒューストン氏は「マイクロソフトはWindows VistaやMicrosoft Officeだけの会社ではない。そういう先入観を取り除くのが課題で、樋口氏に期待している」と話した。
樋口氏のマイクロソフト入社については「社長就任含み」との一部報道があった。ヒューストン氏はこの報道を否定し、「来年度もぜひ(社長を)やりたい」と語った。だが、「樋口氏はCEOレベルの経験も持つ。ゆくゆくは私の後任となることも考えられる」とも話し、マイクロソフトにとって久々の日本人社長となる“樋口社長”を示唆した。
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