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【ランキング】ラスベガスのタクシーで聞いた話
2008/11/04
先週の@IT NewsInsightのランキングトップは全庁への「OpenOffice.org」を導入を目指す会津若松市についての記事「『MS Officeに知らないうちに依存していた』、OOo導入の会津若松市」だった。企業においてOfficeは空気のような存在で、当然のこととして利用しているユーザーも多い。しかし、選択肢はほかにもある。マイクロソフトがWeb版Officeの提供を決めるなど、技術革新の次のフォーカスはデスクトップ上かもしれない。
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先週、記者はSAS Instituteのイベントの取材で米国ラスベガスにいた。ホテルごとに巨大なカジノを抱える世界で有数の歓楽街だが、数年前に訪れたときと比べると明らかにカジノに興じる人が少ないような気がした。米国発の景気後退が影響しているようだ。SASのイベントでも景気後退期に採るべき企業のアクションについてのアドバイスが多く聞かれた。
「金曜日の早朝って言ったらまだまだ多くの人が街を歩いていたんだけどね……」。フライトの関係で金曜日の早朝5時に空港までタクシーに乗った。タクシーの運転手は不況を実感しているようだ。金融危機は実体経済に影響を及ぼしつつある。ラスベガスのホテルの客室稼働率も若干、下がりつつあるという(それでも91%というが)。
SASは、同社が提供するような業務分析ソフトウェアに限っては不況時でもIT投資は減らないと訴えていたが、ITインフラ系の投資はどうしても減少するだろう。不況時でもIT投資を減らさなかった企業が、景気回復期に大きくジャンプアップする――多くの経営者はこのことが分かっている。しかし、これまでに日本や世界が経験した景気後退では、IT投資は真っ先に減らされてきた。今回の景気後退でも予算が減らされ、人も減らされるかもしれない。
一方でITシステムの運用管理効率が上がっていて、従来と比較してコストや人を多くかけなくても運用や開発ができるようになった面もある。仮想化技術を使ったサーバ統合やクラウド・コンピューティングはうまく使えば大きなコスト削減効果を生む。今回の景気後退を機にこれらの新技術の利用が大きく進む可能性がある、と言ったら楽観的過ぎるだろうか。
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