マークアップ言語
Markup Language
テキストファイルの中に、内容と同時に特定の記号を利用して付加情報を記述したもの。
コンピュータのデータファイルには、大きく分けて、バイナリファイルとテキストファイルがある。バイナリファイルは、機械にとって都合のよいデータを羅列したもので、人間が内部をのぞいても、原則として意味を理解できない。これに対して、テキストファイルは、データを文字の羅列として表現するため、人間が見ても意味が理解できる。
テキストファイルをそのまま利用する場合、文字の羅列しか記録することができない。書式や機能などを書き込むことはできない。
これに対応するために、取り得る選択は2つある。1つは、テキストファイルそのものを、何かのコンピュータ言語で機能を表現する手段として利用するものである。しかしながら、多くのコンピュータ言語は複雑で理解するのに時間が掛かる。そのため、意味が理解しやすいというテキストファイルのメリットを生かしているとは言い難い。
これに対して、まず文書を含むテキストファイルがあり、これに、機能を示す特定の記号を挿入する方法がある。特定の記号は通常の文字の中から選ばれたものが使用される。特定の記号を使った機能を示す表記をマークアップという。マークアップを使用して機能を表現する言語を、マークアップ言語という。
マークアップ言語の特徴は、データファイルを読むときに、その言語の文法を知らなくても、マークアップを読み飛ばすことで、ある程度の内容を把握できることである。
マークアップ言語の例としては、XML、HTML、SGMLなどの他にRTF (Rich Text Format)、TeXなどがある。
たとえばHTMLにおいて、以下の文字列の中で今日はつけ麺だ。 |
一部の文字を強調したいとき、<strong>、</strong>というマークアップを行う。
今日は<strong>つけ</strong>麺だ。 |
マークアップされた結果もやはりテキストファイルであるため、テキストエディタなどで編集することができる。しかし、Webブラウザに読み込めば、マークアップは文字ではなく機能として扱われる。この2面性がマークアップ言語の大きな特徴である。
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