企業IT戦略を担うキーパーソンが語る、クラウドと企業IT革新的なクラウドが経営/ビジネスに与えるインパクト(1/3 ページ)

「クラウドでもNo.1になる」──そう宣言した日本オラクルは、2014年10月に都内で「Oracle Days Tokyo 2014」を開催。基調講演で米オラクルの幹部が同社クラウド戦略を説明すると、続くパネルディスカッションでは国内企業のIT戦略を担うキーパーソンが会し、クラウドの戦略的価値について議論した。[プライベートクラウド/データベース統合][Oracle Database 12c][Engineered System][Oracle Multitenant]

» 2014年11月28日 07時00分 公開
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これからの企業アプリケーションは、ワンクリックでオンプレミスとパブリッククラウドを行き来できるようになる

米オラクル アプリケーション開発&プロダクトマネジメント担当バイスプレジデントのダグヒューズ氏

 2014年10月22日、23日の2日間にわたって都内で開催された「Oracle Days Tokyo 2014」の基調講演には、会期2日目も多くの来場者が詰め掛けた。彼らの関心事は、先ごろ米サンフランシスコで行われた「Oracle OpenWorld 2014」で明らかになった同社のクラウド戦略だ。「オラクルのクラウドは、他とどう違うのか?」──来場者のそうした疑問に対して答えを提示したのは、米オラクル アプリケーション開発&プロダクトマネジメント担当バイスプレジデントのダグ・ヒューズ氏である。「オラクルのクラウド戦略─最先端ビジネスを支援するOracle Cloudサービスの全貌とその真価」と題した講演でヒューズ氏は、オラクルのクラウドソリューション、すなわち「Oracle Cloud」のサービス/テクノロジーの全容と優位性、他のクラウドサービスとの違いを日本で初めて詳細に語った。

 ヒューズ氏が言及したOracle Cloudの優位性の中で、特に重要なポイントと言えるのは、「1クリック操作で、オンプレミス/クラウド間の透過的なワークロードの移行/切り替えを実現できる」(ヒューズ氏)という点だ。

 オラクルは、既にSaaS(Software as a Service)、PaaS(Platform as a Service)、IaaS(Infrastructure as a Service)といった各種領域のクラウドサービスを包括的に提供しているが、これらのサービスの共通プラットフォームには「Oracle Cloud Platform」が採用されている。

 Oracle Cloud Platformは、Oracle Database as a Serviceのテクノロジーをベースにした「Oracle Database Platform Service」と、サービス化されたJava開発/実行基盤「WebLogic Java Cloud Service」などから構成され、オンプレミス上に構築された既存のOracle DatabaseやJavaアプリケーションをコード変更なしで、さらには管理ツール上における簡単な操作でパブリッククラウド(Oracle Cloud)環境に移行できるという。非Java系のアプリケーションについても、「Oracle Exadata」をはじめとするオラクルのEngineered Systemsを用いた高性能/高可用なIaaSへの移行が可能である。

 特筆すべきは、オンプレミスからクラウドへの移行が簡単に行えるだけでなく、その逆もまた容易であるということだ。つまり、Oracle Cloud Platform(あるいは、Oracle Database as a Service)をベースにしたハイブリッドクラウドの環境では、オンプレミスとクラウド間でのアプリケーションの共存/相互接続が実現され、必要に応じてオンプレミス/クラウド間でワークロードの切り替えが柔軟に行えるのである。

 「企業にとって何よりも大切なのは、ビジネスニーズに即したIT化を迅速に行うことと、無駄な投資を避けることです。Oracle Cloudなら、必要最小限のコストでオンプレミスのキャパシティを拡張したり、開発環境を素早く立ち上げたり、クラウド上のシステムを必要に応じてオンプレミスに戻したりすることができます。つまり、ノーリスクで大きなメリットが得られるというわけです」とヒューズ氏は話す。

Oracle Cloudへの移行でデータベース/アプリケーションを近代化

 Oracle Cloudへの移行は、企業が抱えるデータベースとアプリケーションの「モダナイゼーション(近代化)」にもつながるとヒューズ氏は強調する。

 例えば、Oracle Database as a Serviceへ移行することで、既存のデータベースは10分の1にサイズが自動圧縮される他、データの暗号化も自動で行われる。また、大量データのインメモリ処理機能が利用可能になり、なおかつアプリケーションのマルチテナント化が実現され、モバイルやソーシャル、アナリティクス機能の追加も容易になるという。

 ヒューズ氏によれば、Oracle Cloud Platformをベースにしたオラクルのエンタープライズ向けSaaS製品(Oracle Application Cloud)は、既に顧客体験(CX:Customer Experience)、人事、ERP、さらには営業支援の各領域で多くの新規ユーザーを獲得。今後もエンタープライズSaaSの拡充に力を注いでいくという。

 また、Oracle Cloudを稼働させるデータセンター(ティア4レベル)は既に世界19カ所に広がり、合計で約3万台のコンピューターと400PBのストレージが配備され、1日当たり6200万ユーザーのアクセスと230億件のトランザクションを処理しているという。

 こうしたOracle Cloudのキャパシティ/性能は、データセンターの増強やEngineered Systemsの進化によって継続的に拡張される他、SPARCプロセッサーにおける「Software in Silicon」(チップ上へのソフトウェアの組み込み)技術によって極めて強固なデータセキュリティも確保される。

 以上のようにOracle Cloudの特徴、優位性を説明したヒューズ氏は、最後に次のように語り講演を締めくくった。

 「オラクルは2014年を本当の意味での“クラウド革新”の元年と位置付けており、創業者のラリー・エリソンが自らCTO(最高技術責任者)に就任し、Oracle Cloudの技術革新/進化に精力的に取り組んでいます。ぜひ、皆さまのIT戦略にOracle Cloudを組み込み、IT革新をさらに加速してください」

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提供:日本オラクル株式会社
アイティメディア営業企画/制作:@IT 編集部/掲載内容有効期限:2014年12月27日

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