製造業では、各種機器間の相互連携で新たな付加価値を生み出すM2M(Machine to Machine)の領域でビッグデータとIoTを活用しているところもある。日本オラクルでIoTソリューションを推進する杉達也氏(日本オラクル Fusion Middleware事業統括ビジネス推進本部製品戦略部担当ディレクター)は、機器のリモートメンテナンス用に構築されたM2Mシステムを、ビッグデータ/IoT基盤を用いてリニューアルした事例を紹介した。
「リニューアルの最大の目的は『処理のリアルタイム化』でした。リモートメンテナンスは、顧客オフィスを訪問するメンテナンス方式と比べると、1日に一度の頻度で機器の稼働データを収集して確認するだけでもメンテナンス効率が大幅に改善します。しかし今日、この頻度では、もはやリアルタイムとは呼べなくなってきています。そこで、このお客さまでは収集したメンテナンス情報をリアルタイムに処理するレイヤーと、蓄積した上で処理するレイヤーの2層に分離しました。そして、リアルタイム層ではストリーム処理によって機器の故障検知などを行い、蓄積した情報は課金処理やサービス改善などに活用されています」(杉氏)
佐藤氏と杉氏が紹介した二つの事例に共通しているのは、「イベントドリブン型のリアルタイム処理にIoTのテクノロジを使い、蓄積したデータを分析することによる新たな洞察の獲得にはビッグデータテクノロジを活用する」という使い分けである。現在、この2階層のアーキテクチャは「ラムダアーキテクチャ」とも呼ばれ、ビッグデータ/IoT活用のベストプラクティスとして普及しつつあるという。
このビッグデータとIoTを組み合わせたハイブリッドなアーキテクチャにより、リアルタイムに変化するビジネスの状況を刻々と捉え、発生するデータを余すところなく活用できるようになる。既に世界中のさまざまな業種の企業が、このアーキテクチャを取り入れたビッグデータ/IoTシステムの活用を進めているという。
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提供:日本オラクル株式会社
アイティメディア営業企画/制作:@IT 編集部/掲載内容有効期限:2015年8月21日
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