「Oracle Exadata」の高い性能や可用性といった利点は、システムの要件に応じた的確な作り込みによって最大化される。導入を手掛けるシステムインテグレーターらは、どのような工夫によってそれを実現しているのか。NTTデータが手掛けた大規模プロジェクトのケースを紹介しよう。[プライベートクラウド/データベース統合][Engineered System]
大規模かつミッションクリティカルなデータベース基盤を中心に、国内外のさまざまな領域で活用が進むOracle Exadata。その導入効果を最大化するには、ビジネスやシステムに固有の要件に応じた的確な設計/構築作業が不可欠となる。ここでは、NTTデータが手掛けたプロジェクトを例に取り、具体的にどのような工夫や作り込みが行われているのかを紹介したい。
NTTデータは、本サイト掲載記事「NTTドコモの6600万顧客のリアルタイムビリング基盤『MoBills』を支えるデータベース基盤とは」で紹介しているNTTドコモのリアルタイムビリングシステム高度化プロジェクトをはじめ、公共/社会基盤、通信、金融などさまざまな分野のプロジェクトでOracle Exadataの導入を手掛けている。大規模データベース基盤として、多くの企業システムで処理性能の向上や運用簡素化を実現してきたOracle Exadataだが、特に規模の大きいミッションクリティカルな基幹システムを支える基盤として用いる場合、処理性能と可用性、運用性の全要件を高いレベルで満たすことが求められる。それでは、Oracle Exadataの導入事例として国内でも有数の規模を誇るこのプロジェクトを、NTTデータはどのように支援したのか。プロジェクトメンバーの同社テレコム・ユーティリティ事業本部 第二テレコム事業部 開発統括部 第一開発担当 課長の河合克敏氏(シニアITスペシャリスト)と田村穂高氏(シニアITアーキテクト)が明かした。
このプロジェクトでは、大規模かつミッションクリティカルなシステムにおけるデータベース基盤の方式設計や運用方法の策定が柱の1つとなった。この中でデータベース基盤に求められた厳しい性能要件について、河合氏は次のように振り返る。
「データベース基盤に対しては、数十万SQL/秒のスループットが要求されるバッチ処理の実現など、非常に高い処理性能が求められました。その一方で、運用担当者の負担軽減を考慮し、システム更改に伴う運用プロセスの変更を極力抑えるといった要件への対応にも苦慮しました」
このほかにも、24時間365日稼働で1日当たり数十TBものデータ更新が生じるミッションクリティカルシステム基盤には、エンドユーザーの操作に直結するOLTPを1秒以内に完了し、これにかかわるサービスの停止が許されないなど、厳しい性能要件が求められた。
これらの要件を満たすデータベース基盤の候補の1つに挙がったのがOracle Exadataだ。その選定を支援した田村氏は次のように話す。
「私たちはシステムインテグレーターの立場から、客観的な視点で複数のデータベース基盤候補の評価を実施しました。具体的には、机上および実機での検証を行いましたが、Oracle Exadataはチューニングなしで要求性能を満たすなど高いパフォーマンスを発揮しました。また、ソフトウェアとハードウェアが一体化した製品であり、サーバ、ストレージ、ネットワークを組み合わせた性能調整が事前に済んでおり、導入が容易で工期を短期化できることなども大きな評価ポイントとなりました」
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提供:日本オラクル株式会社
アイティメディア営業企画/制作:@IT 編集部/掲載内容有効期限:2016年11月19日
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