SDVの時代に突入し、クルマがソフトウェアによって進化し続ける世界が見えてきた。ソフトウェアの重要性は高まる一方だ。トヨタグループのIT事業会社としてSDVの取り組みを支えるトヨタコネクティッドのマネジャー層に、仕事内容やその魅力、未来をわくわくさせたいエンジニアへのメッセージなどを伺った。
トヨタグループのIT事業会社として、「最先端のIT×ものづくりのDNA」でソフトウェアやサービスの開発、提供に取り組むトヨタコネクティッド。
SDV(※)時代に求められるスピードや効率を実現するために、パートナー各社と共創しつつ内製比率を高め、エンジニア採用を積極的に推し進めて開発力を強化している。
※SDV:Software Defined Vehicle
2020年4月に中途入社した山田潤氏もその1人だ。もともとトヨタのコネクティッドサービス開発に外部SIer(システムインテグレーター)のエンジニアとして携わり、自動車とサービスをつなぐゲートウェイ機能や認証、認可など重要領域に長年取り組んできたが、より上流から携わりたいという思いから転職を決断した。
トヨタコネクティッド入社後は、開発ルール策定や標準化などでエンジニアを支援する間接部門の室長として、組織全体の生産性と品質向上に取り組んだ後、コネクティッドセンターの業務システムや収支管理のシステムなど、事業基盤を支えるシステム領域を統括。
現在はCX開発部の室長として、ビッグデータ基盤、OTA(※)基盤、車載エージェントという3グループ43人のエンジニアを束ね、コネクティッドサービスを支える基盤・システムの開発と運用を担う。
※OTA:Over-the-Air(無線通信)
室の方針を策定し、計画から実行までのプロセスを管理するのが主な役割だ。「新しい技術を学びスキルアップするなどエンジニアがチャレンジしやすい環境づくり、具体的には、そのための時間や予算の確保にも取り組んでいます」と語るように、エンジニアのスキルアップを促すことで、開発効率を向上させることを重要な役割として意識している。
同じくマネジメント職で、2024年6月に中途入社した矢澤絵未氏は、自動車とは縁もゆかりもない業界からの転職組だ。
大手SIerで金融機関向けネットワークインフラ開発を約7年間担当。家族の海外転勤に伴って退職し、帰国後3年間のブランクを経てトヨタコネクティッドに就職した。
トヨタコネクティッドを選んだ理由を、「学生時代は情報工学専攻でプログラミングが得意だったので、クラウドのインフラ開発にチャレンジしてみたいと思いました。就職情報を集めていた折、トヨタコネクティッドはクラウド活用の先端企業だと知って興味を持ちました」と語る。
現在は、大規模な組織改編に伴い、2025年10月に新設されたプラットフォームエンジニアリング部のGM(グループマネージャー)を務める。
トヨタグループとしてよりカスタマーインのサービスを目指す上で、トヨタ自動車の共通クラウド基盤とエンドユーザーのギャップを埋める役割が期待され抜てき。新卒5人を含む12人のエンジニアと共に、トヨタコネクティッドがシステムを開発する際のプラットフォーム構築などを検討し始めたところだ。
長きにわたりコネクティッドサービスに関わってきた山田氏と、新たにクラウド開発にチャレンジする矢澤氏。入社までのいきさつも社歴も異なる2人に、トヨタコネクティッドで働く魅力について聞いた。
SIer時代は、コネクティッドカーによる新しい価値の創出に関われることにやりがいを感じていたという山田氏だが、マネジメントに転じた今は、部下の成長に喜びを感じるようになったという。
エンジニアは常に新しい技術にチャレンジしてスキルアップすることが求められるが、なかなかその時間が取れないという現実がある。そこで山田氏は人員を追加投入して一人一人の負荷を減らし、余白の時間を確保することでエンジニアがチャレンジしやすい環境を整えた結果、徐々にその成果が現れ始めている。
「最近、開発のモダン化に向けた勉強会グループが立ち上がりました。週1回ペースで、現場に導入したい技術を紹介したり、困りごとを持ち寄って解決策を考えたりしています。私が主導したわけでなく、エンジニアが自主的に取り組んでいる姿を見て大変うれしく思いました」(山田氏)
特筆すべきは、メンバーが分け隔てなく勉強会に参加し、学び合っている点だ。社歴や雇用形態に縛られないフラットな組織を実現しているトヨタコネクティッドならではの風景と言えそうだ。
矢澤氏はトヨタコネクティッドで働く魅力として“業務上の裁量の大きさ”を挙げる。「入社直後に配属された組織ではインフラ開発のPM(プロジェクトマネージャー)を任されました。自身の勉強のために、これまでは外注していたインフラ構築のコーディングを『内製でやりたい』と申し出たところ、あっさり認めてくれました」と、入社したばかりの新人を信頼して任せる懐の深さに驚きを隠さない。
新しいことにチャレンジするエンジニアを応援する工夫や努力も見逃せない。勉強したい目標がある人は、主体的にセミナーや研修に参加する。周囲はそれを当然のこととして受け入れ、必要があれば、職場全体でその人の業務をカバーして助ける文化が根付いている。
「現在所属する部では、目安として月に10時間程度、余力を残して自由に使える時間を確保すると決めて取り組んでおり、四半期に一度の発表会で取り組みの成果を共有し合っています。部全体での活動ということで気兼ねなく自由に取り組めます」(矢澤氏)
トヨタコネクティッドは、職場、グループ単位の地道な取り組みに加え、組織横断の全社的な活動も盛んだ。
その代表例にAI(人工知能)活用のプロジェクトがある。CX開発部やプラットフォームエンジニアリング部を配下に置く技術本部が中心となって、有志メンバーを募って活動しているという。これまでのPoC(Proof of Concept:概念実証)フェーズから、顧客に対して具体的な価値を提供する実活用フェーズに移行し、複数のチームがAI活用に取り組んでおり、山田氏もこれに参加している。
「一部領域でAI技術の実装・検証を進めており、車載エージェントやボイスbotなどの活用事例があります。組織横断プロジェクトでは、古いプログラムコードをAIで新しいプログラムコードに書き換える“リファクタリング”のチームに参加しています」(山田氏)
この他にも技術本部は、海外カンファレンスなどの参加希望者を募り、最先端の知見や現地でしか得られない体験に触れる機会を用意して、スキルアップを目指すエンジニアを手厚く支援している。個々のエンジニアの主体性を重視し支援する職場環境は、新しい技術に敏感でチャレンジすることに喜びを感じるエンジニアにとって、まさに理想的と言える。
実際、トヨタコネクティッドのエンジニア採用は、常に変化を求め自ら動く積極性を何より重視しており、そうした人材が互いに刺激し合い、さらなる成長を目指す好循環を実現している。
「動機や目的は、顧客のためであったり、自分の成長だったり、人によって違うかもしれませんが、エンジニアにとって一番楽しいのは新しいことにチャレンジする瞬間だと思います。室長になった当初は、そういった環境づくりにかなり力を注ぎましたが、もういまは皆さんどんどん主体的に動いているのを見守っている感じです」(山田氏)
現在、室長、グループマネジャーとしてエンジニアを束ねるお二人は、今後新たな仲間としてどんな人物を迎えたいと考えているのだろうか。
山田氏は“自ら学び主体的に動ける人”と答え、「100年に1度と言われる変革期にある自動車業界ですが、現時点では答えが見えず、どう進めばいいのか不確かな状況です。答えは見えていないけれど、自分たちがベストを尽くして答えを出すことが面白いと思える人にぜひ来てほしいですね。特に、不確実性のある状況で仮説検証を楽しめる方にフィットしやすい環境です」とメッセージを送る。
矢澤氏は「AIの進化によって、プログラムコードを書く仕事がどんどん減っていくかもしれません。そのときエンジニアはどうあるべきか。ヒントは、弊社が掲げる“限りなくカスタマーインへの挑戦”という企業理念にあるように思います。CX(顧客体験)向上のために何が必要か、どう変えるべきか、自分で考え行動できる人材を期待しています」と、AI時代のエンジニア像を示した。
最後に、2人にとってトヨタコネクティッドはどんな会社かを一言で語ってもらった。
「“変化を歓迎する会社”です。より良いサービスを目指して、会社も、人も、変化し続ける。これに尽きます」(山田氏)
「私が感じるのは“自由”です。社内でよく“壁をぶち壊せ”というスローガンを見掛けます。より良くするためになら、思い切ってぶち壊す自由がここにはあります」(矢澤氏)
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