ディスク管理ツール徹底活用:Windows 2000の標準ツールでディスク管理自由自在(1/6 ページ)
Windows 2000で標準で提供されているディスク管理ツールをひととおり紹介。パーティショニングやフォーマットなど、ディスク管理の基本となる「ディスクの管理」ツールを詳しく解説する。
コンピュータの分野では、多くの場合「管理」という言葉には、初期化とメンテナンスという2つの意味が含まれている。ディスクの管理についてもそれは例外ではない。
多くのデバイスでは、PCに接続した後にデバイス ドライバをインストールする必要があるが、ディスクの場合には、Windowsに付属のデバイスドライバがほぼすべての面倒を見てくれるため、特にドライバのインストールは必要ない(ただし、標準ではデバイスドライバが用意されていないような特別な(もしくは、非常に新しい)IDEカードやSCSIカードを利用している場合は、そのカードのためのデバイス ドライバが必要になることがある)。このため、ディスクを接続してWindows 2000を起動すれば、特に設定の必要もなく、ディスクが自動的に認識される。ただし、認識させるだけではディスクにファイルを書き込むことはできない。認識されたディスクにパーティションと呼ばれる区画を割り当て、これをフォーマットすると、ドライブ文字が割り当てられ、ドライブとして認識されるようになる。この状態になって、初めてファイルやフォルダを書き込めるようになる。これがディスクの「初期化」と呼ばれる処理である。一般的には、新品のディスクを購入した直後だけでなく、接続するSCSIカードを取り替えた場合や(ディスクのジオメトリ情報が変化してしまう可能性がある)、同じディスクであっても、異なるシステムに接続し直すと、この初期化作業が必要となることが多い。
初期化さえすめば後は動き続けるほとんどのデバイスに比べると、ディスクを「健康な」状態を保つためには定期的なメンテナンスが重要である。ファイルを書き込み続けていれば、いつかはディスクフルになってそれ以上ファイルを書き込めなくなるばかりか、システムが正常に動作しなくなる可能性すらある。また使い続けていれば、フラグメント(ディスクの断片化)によって徐々にアクセス速度が遅くなってしまう。さらに万一のトラブルに備えてバックアップを取っておく必要もあるだろう。 以上のような、ディスクの初期化とメンテナンスを行なうための管理ツールが「ディスクの管理」ツールである。
Windows 2000では、ディスク管理を行うためのさまざまなツールが標準で提供されている。本稿では、これらのツールをひととおり紹介し、次にパーティショニングやフォーマットなど、ディスク管理の基本となる「ディスクの管理」ツールを詳しく解説する。この過程で、Windows 2000で新たに導入されたダイナミック ディスクの概念や、従来のベーシック ディスクとの関係などについても触れる。
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