「踏み台」とは
踏み台とは、【1】サーバやPCが第三者に乗っ取られ、不特定多数への攻撃の中継地点になること、【2】SSHのポートフォワーディング機能などを利用して目標サーバにアクセスするためのサーバのことを指す。
踏み台とは、【1】サーバやPCが第三者に乗っ取られ、不特定多数への攻撃の中継地点になること、【2】SSHのポートフォワーディング機能などを利用して目標サーバにアクセスするためのサーバのことを指す。
【1】サーバやPCが第三者に乗っ取られ、不特定多数への攻撃の中継地点になること
サーバやPCが踏み台にされると、被害者であるにもかかわらず、結果的に攻撃元として攻撃に加担したことになる。
PCでは「RAT」(Remote Access Tool)と呼ばれるリモートで操作されるマルウェアに感染した端末がbotネットに参加し、攻撃者に乗っ取られることが典型例である。乗っ取られた端末は、不正アクセスの対象やDDoS攻撃の中継地点になる。
サーバではセキュリティホールを悪用され、踏み台にされたサーバからbotネットに感染した不特定多数の端末へ指令が送信される事例や、脆弱(ぜいじゃく)なDNSサーバを対象にした「DNSリフレクター攻撃」に悪用されることが典型例。
DNSリフレクター攻撃では、踏み台にされたDNSサーバから攻撃対象のサーバに大量のリクエストが送信されるため、これも踏み台を利用したDDoS攻撃の一種として知られている。
踏み台にされると、不正アクセスの発信源として加害者側に加わる可能性もある。コンピュータの管理者は、セキュリティホールが存在するソフトウェアを最新状態にしておく、ファイアウォールなどを運用しながらネットワークの状況を常に監視するなどの対策が必要である。
【2】SSHのポートフォワーディング機能などを利用して目標サーバにアクセスするためのサーバのこと
目標サーバがインターネットに直接接続されていない場合や、セキュリティ上の理由から直接アクセスできない場合に、SSHのポートフォワーディング機能やプロキシを利用してアクセスするためのサーバを「踏み台」という。
踏み台を設置することによって、踏み台をメンテナンス時のみ起動する運用にした上で目標サーバがインターネットから直接ログインできなくなるため、セキュリティ上のリスクが低減できる。
一方で、踏み台のセキュリティ対策については、例えばSSHの場合、利用する秘密鍵の管理などについてリスクを低減する必要がある。
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■更新履歴
【2004/1/1】初版公開。
【2018/9/10】最新情報に合わせて内容を書き直しました(セキュリティ・キャンプ実施協議会 著)。
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