Oracleにも“SQL CLR”と同じ開発生産性を!:.NETでOracleアプリを作ろう(4)(2/4 ページ)
本記事では、Oracleが提供する.NETプラットフォーム開発向けのミドルウェアやツールを使って、.NET環境でOracleアプリケーション開発を効率的に行うためのノウハウを解説する。(編集部)
ODE.NETを使用する準備
システム要件
ODE.NET 10.2を使用するための主なシステム要件は以下になります。
データベース・サーバの要件
- Microsoft .NET Framework 1.0以降
- Microsoft Windows Server 2003、Windows 2000、Windows XP
- Oracle Database 10g Release 2(10.2.0)以降
- .NETアセンブリの配布に関する修正パッチ、早期アクセス版の適用注1
.NETストアド・プロシージャを開発、デプロイするために必要なシステム要件
- Oracle Client 10g Release 2(10.2.0)以降
- Oracle Developer Tools for Visual Studio .NET 10.2(以下、ODT 10.2)注2
・Oracle Data Provider for .NET 10.2.0.1.0
・Oracle Client 10.2.0.1
また、ODT 10.2の動作環境についてはOTNの次のURLをご覧ください。
http://otn.oracle.co.jp/software/tech/windows/odt/index.html
データベースをインストールするときの注意
ODE.NETはデフォルトではインストールされないため、データベースをインストールする際にはインストール・タイプとして「カスタム」を選択し、コンポーネントとして「Oracle Database Extensions for .NET 10.2.0.1.0」にチェックを入れる必要があります。
データベース作成時の注意
データベースのインストール後、データベース・コンフィギュレーション・アシスタント(DBCA)でデータベースを作成する際には、データベース・テンプレートとして「カスタム・データベース」を選択し、データベース・コンポーネントとして「.NETのOracle Database Extensions」を選択する必要があります。
この設定がされていないと.NETアセンブリをデプロイする際に、「ORACLECLRDIR DIRECTORY DOES NOT EXIST」というエラーが発生し、デプロイが完了しません。すでに作成済みのデータベースで、インストール済みのコンポーネントを確認するためには、データベース・コンフィギュレーション・アシスタント(DBCA)を起動し、「データベース・オプションの構成」を選択します。
Oracle Net Servicesの設定の確認
ODE.NETのアーキテクチャ(図2)から分かるように、ODE.NETはリスナーを経由して.NETストアド・プロシージャを実行します。Oracle Netの設定に問題がある場合、「ORA-28575: 外部プロシージャ・エージェントへのRPC 接続をオープンできません。」というエラーが発生する可能性があります。そのため、以下の2つのファイルについて確認を行います。
- listener.ora
- tnsnames.ora
これらのファイルは、Oracleデータベースをインストールしたフォルダ(Oracleホーム)以下のNETWORK\ADMINフォルダにあります。これらのファイル内に以下の記述があるかを確認しましょう。
*** 一部省略されたコンテンツがあります。PC版でご覧ください。 ***
ClrAgentサービスの起動を確認
.NETアセンブリが実行されるCLRホストを生成するWindowsのサービスがClrAgentサービスになります。このサービスが開始されていることを確認しましょう。
以上で、ODE.NETを使用する準備は完了です。(次ページへ続く)
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