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第5回 業務アプリの必須処理「入力チェック」VB6開発者のためのASP.NET開発入門(4/5 ページ)

業務アプリに不可欠な入力チェック。だがVB6の手法をWeb開発に持ち込むのは問題がある。ASP.NETでの手法とは?

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エラー・メッセージの表示方法

 エラー・メッセージをまとめて表示したり、メッセージ・ボックスで表示したりしたい場合に使うと便利なコントロールが、ValidationSummaryコントロールである。

 実際に使ってみよう。先ほどのWebフォーム(Default2.aspx)に、以下の画面のようにコントロールを追加し、プロパティを設定してほしい。


エラー・メッセージの表示方法を変更するWebフォーム・デザイン
ValidationSummaryコントロールを1つ貼り付ける。
このコントロールのプロパティは、特に設定する必要はない。
しかし、これまでに貼り付けた検証コントロールのプロパティを下の表のように設定してほしい。
コントロール(ID) プロパティ
(1)ValidationSummary (ID) ValidationSummary1
(2)RequiredFieldValidator(rfvA) ErrorMessage A項目は必ず入力してください
Text *
(3)RegularExpressionValidator(revB) ErrorMessage B項目は3桁の数値で入力してください
Text *
(4)CompareValidator(cvC_D) ErrorMessage C項目とD項目は同じ値を入力してください
Text *
(5)RangeValidator(rvE) ErrorMessage E項目は1〜10の数値を入力してください
Text *

 準備ができたので実際に実行してみよう。


エラー・メッセージの表示方法を変更したページの実行結果
Aテキストボックスには何も入力せず、BBテキストボックスに「1」、Cテキストボックスに「1」、Dテキストボックスに「2」、Eテキストボックスに「11」を入力し[OK]ボタンをクリックすると、ValidationSummaryコントロールの位置にエラー・メッセージが表示される。

 このように、ValidationSummaryコントロールを貼り付け、検証コントロールのErrorMessageプロパティにメッセージを設定するだけで、エラー・メッセージを簡単にまとめて表示することができる。

 また、ValidationSummaryコントロールのShowMessageBoxプロパティをTrueに設定すれば、メッセージ・ボックスでエラー内容を表示することもできる。


ShowMessageBoxプロパティをTrueに設定した場合のエラー・メッセージ表示

 ここで、エラー・メッセージの設定のポイントをまとめておく。検証コントロールにはエラー・メッセージを設定するプロパティが2つある。TextプロパティとErrorMessageプロパティだ。

 Textプロパティは検証コントロールを貼り付けた位置に表示するメッセージを設定するプロパティであり、ErrorMessageプロパティはValidationSummaryコントロールに表示するメッセージを設定するプロパティである。

 必然的に、検証コントロールは入力フィールドのすぐそばに配置することが多く、ValidationSummaryコントロールは入力フィールドから離れた場所に配置することになる。このため、Textプロパティにはエラー位置を示す記号などを設定し、ErrorMessageプロパティには分かりやすいメッセージ(エラーとなった項目と、どう入力し直せばいいのか)を設定すればよいだろう。

サーバサイドでのチェック

 検証コントロールはクライアントサイドのJavaScriptでも、サーバサイドのVBでも入力チェックを行うと説明した。ここまでの動作の確認ではJavaScriptでチェックが行われているため、実際にサーバサイドでチェックが行われているかは確認できていない。そこで、ブラウザの設定を変更することにより動作を確認してみよう。

 インターネット・オプション画面でJavaScriptを無効にしてほしい。

Visual Web Developerから今回作成したWebページを実行し、表示されたInternet Explorerの[ツール]メニューから[インターネット・オプション]をクリックする。
[インターネット・オプション]画面が開くので、[セキュリティ]タブをクリックし、[レベルのカスタマイズ]ボタンをクリックする(このとき一番上のゾーンは環境によって異なるが、変更しないようにすること)。
[セキュリティ設定]画面が開くので、[スクリプト]−[アクティブ・スクリプト]項目を「無効にする」に設定し、[OK]ボタンをクリックする。
設定変更の確認画面が表示されるので[はい]をクリックし、さらに[インターネット・オプション]画面で[OK]ボタンをクリックする。

Internet ExplorerにおけるJavaScriptの無効化


 JavaScriptを無効に設定したら、Internet Explorerの[最新の情報に更新]ボタンをクリックするか、[F5]キーを押して表示内容をリフレッシュする。

 これでJavaScriptが無効な状態での動作の確認の準備は完了した。入力チェックでエラーとなる状態で[OK]ボタンをクリックすると、同じようにチェックが行われてエラー・メッセージが表示されることが確認できる。ただしJavaScriptを無効化したため、ポストバックが行われていることも確認できる。このようにJavaScriptが無効の状態では、ポストバックが行われ、サーバサイドで同様のチェック処理が行われるのである。

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