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いつかは起きる「DHCPが止まる日」のためにもう一度見直したいDNS/DHCP(3)(3/3 ページ)

クライアントにIPアドレスを配布するDHCPサーバ、オフィスでは縁の下の力持ちとして利用されている場合が多いのではないだろうか。今回から2回にわたり、DHCPサーバの利用手法、そしてDHCPサーバを止めないための方法についてを解説する。

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復旧――単純に再起動でいいの?

 次に、Linuxでの復旧の手順を考えてみましょう。同じネットワーク上に別のサーバがある場合は、暫定的にそのサーバ上でDHCPの設定をすることで一時しのぎをすることができます。もちろん、dhcpd.confのバックアップをしておく必要があります。コンフィグファイルがないと、復旧作業が非常に困難かつ時間のかかるものとなるでしょう。

 dhcpd.confがあった場合は、dhcpdをインストールしてdhcpd.confをコピーしサービスをスタートすることで、IPアドレスが払い出されるはずです。

 このときに、もう1点気を付ける必要があるポイントがあります。それは、すでにDHCPのレンジ中のIPアドレスが払い出されていて利用しているクライアントがいる場合です。ISC DHCPDの場合、リース状況はdhcp.leasesというファイルに保存されています。サーバの停止直前のdhcp.leasesがあれば、同じIPアドレスを別のクライアントに払い出すということがなくなります。逆にリース状況がない場合は、同じIPを別のクライアントに払い出してしまう可能性があります。

 そういった場合は、どうすればいいのでしょうか。

 ISC DHCPDの場合、OFFERメッセージを送る前にpingを発行します。pingに応答すれば何らかの機器が接続されていることが分かりますので、別のIPアドレスを配布します。最近のWindowsやウイルスチェックのソフトではpingに応答しない場合もありますので、この方法で絶対大丈夫というわけではありませんが、ある程度役に立つ機能です。



 次回は、DHCPサービスを止めないための方法、そしてDHCPサーバだけでできる、接続するクライアントの制限について説明したいと思います。

筆者紹介

澁谷寿夫(しぶやひさお)

Infoblox株式会社 Systems Engineer

学生時代にLinuxと出会い、趣味と仕事で利用するようになる。

ISP勤務時代に出会ったCobaltに一目惚れしてしまい、ついにはCobaltに入社してしまう。それ以後アプライアンスをこよなく愛し、現在はコアネットワークサービスのアプライアンスメーカーであるInfobloxに勤務。

プライベートでは、オープンソースになったCobaltのGUIを開発するProject BlueQuartzの主開発者の1人として活動中。


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