VMwareとっておきの使い方:エンジニアがお薦めする 現場で使えるツール10選(1)(3/3 ページ)
ITエンジニアの業務効率を改善するために、現役エンジニアが実際の現場で利用している便利ツールを、10回にわたり紹介します。
デメリットと注意点
●1.仮想マシンにインストールするOSはライセンスが必要
一番注意すべき点だと思います。Windowsなど仮想マシンにライセンスが必要なOSをインストールする場合、複数台の仮想マシンそれぞれにライセンスが必要です。ライセンスを確認してから、インストールしてください。OSだけでなく、そのほかのソフトウェアも同様です。
●2.オーバーヘッドがあり、複数台起動すると遅くなる
CPUやメモリは物理的なものを配分して利用するため、1台の物理マシンに複数台の仮想マシンを同時に起動すると、結構や動作が重たくなります。同時に動かす場合には、CPUやメモリ、ハードディスクは大きい方が良いです。
筆者の場合、メモリ2GBのWindows XPにVMwareを入れていますが、512MBの仮想マシンであれば3台起動するのが限界です。
●3.仮想マシン上で特殊ハードウェアは利用できない
FDD、CD(DVD)‐ROM、サウンドボード、プリンタポート、シリアルポートは仮想マシン上でエミュレートされ、物理マシンのハードウェアを利用することができます。もちろん、USB2.0や仮想ハードディスク、ネットワークカードの複数利用も可能です。
ただ、ハードウェアRAIDなど、少し特殊なハードウェアの場合は仮想マシン上では利用できません。あきらめましょう。
●4.「しょせん仮想だろ」という上司の見えない恐怖
「目に見えるものしか信用しない」「エミュレートしているので不安定かも」「ちゃんと動くのか」と、よく分からないが信用しない人がいるのも注意すべき点です。どのような目的で導入するのか、どういうメリットがあるのか、ちゃんと説明してあげましょう。
仮想マシンは、すでにいろいろな企業で導入が進んでいます。VMwareのホームページでも事例を紹介していますので、確認してみてください。
ほかの仮想マシン
VMware以外にも、仮想マシンはたくさんあります。今回説明したVMware Workstation以外にも、Mac上で動作するものや、ハイパーバイザと呼ばれるタイプの仮想マシンもあります。ハイパーバイザタイプはホストOSが存在せず、専用のホストカーネルが直接ハードウェア上で動作するので、通常より信頼性の高い仮想マシンを構築できます。
*** 一部省略されたコンテンツがあります。PC版でご覧ください。 ***
筆者からのメッセージ
さて、VMwareの便利な使い方を説明してきましたが、いかがだったでしょうか? ここで伝えきれなかった点も多くあります。VMwareは優れたツールです。ネット上にもたくさん情報がありますので興味がある方は調べてみてください。
これからも、ITエンジニアの作業効率アップのための便利ツールを紹介していきますが、いまの環境を壊さずに入れたい場合は、ぜひVMwareをお使いください。
筆者紹介
所属先名
東秀和(ひがしひでかず)
IT技術者としてパッケージソフトウェア開発や映像配信、eラーニングシステム、業務基幹システム構築を経験。2002年ごろからマネジメントに興味を持ち、プロジェクトマネジメント(PM)のコミュニティ活動を通じてPMを学習。現在は受託開発プロジェクトリーダー、および社内標準化活動の主要メンバーとして活躍。人の調和を心掛けマネジメントを行っている。
主に活動しているコミュニティ
- 日本プロジェクトマネジメント協会(PMAJ)
- プロジェクトマネジメント協会(PMI)東京支部
- Project Facilitation Project
- Partner Satisfaction(PS)研究会
- プロジェクトマネジメント(PM)学会
- 日本TOC推進協議会
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