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EMCの新NAS製品は標準でデータ減量機能を搭載Celerraの主要機種が一新

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 EMCジャパンは2月25日、主にNASとして利用される同社のストレージ製品シリーズ「EMC Celerra」の主要機種を一新したことを発表した。ストレージ容量を節約する機能を追加コストなしに利用できる点が、新製品の大きなアピールポイントだ。

 2月末から3月初めにかけて提供開始される新製品は、「Celerra NS-120」「Celerra NS-480」「Celerra NS-960」とNASゲートウェイの「Celerra NS-G8」。Celerra製品ラインでは最下位機種の「Celerra NX4」が2008年10月に国内発表されている。今回はそれ以外の主力製品群をすべて、ミッドレンジ・ストレージの最新シリーズである「EMC CLARiX CX4」をベースにしたものに刷新した。

ハードウェア強化で容量は2倍になった

 新製品は、コスト削減につながるソフトウェア機能に特徴がある。Celerraシリーズがすでに標準搭載している「仮想プロビジョニング」(シンプロビジョニング)機能に加え、今回新たにSSD(Solid State Disk)の利用が可能になり、レスポンスタイムの向上と消費電力の節約が可能になった。

 さらに重要なのは、データ量を小さくして、ストレージの容量を有効活用できる機能が標準搭載されたこと。この機能はNX4を含めたCelerraのすべての機種で、無償で利用できる。

 データ量の節約というと、「重複除外」あるいは「重複排除」と呼ばれる機能が思い浮かぶ。だが、今回EMCがCelerraで採用したのは、「シングルインスタンス・ストレージ」およびファイル単位の圧縮の2つの技術だ。

 通常の重複除外では、ファイルを固定長あるいは可変長の小ブロックに分割して相互に比較し、重複するものが同一ボリュームに複数存在する場合には、これらを1つにまとめることで、データサイズを減らす。これに対し、シングルインスタンス・ストレージは、ファイル単位で保存データをチェックし、同一内容のファイルが複数見つかると、これらを1つにまとめる。つまり、大まかにいえば重複をブロックレベルで細かく見るか、ファイルレベルで見るかの違いだ。データ量削減効果は、一般的な重複除外のほうが高い。

 しかし重複除外機能は、インラインで(すなわちデータ書き込み時に)実行するとI/Oパフォーマンスが低下する。データ保存後に実行してもストレージのCPU負荷が高くなり、結果的にストレージのI/O処理の足を引っぱることになる。通常、重複除外機能がバックアップ・ストレージでしか提供されていないのは、こうした事情による。

 一次ストレージとして利用されるCelerraでは、パフォーマンスの低下を回避するため、一般的な重複除外機能を搭載せず、代わりにシングルインスタンス・ストレージ機能を搭載した。Celerraは主にNASとして使われるため、ファイル単位での重複除外が効果を発揮しやすいともいえる。EMCジャパン マーケティング本部 プロダクト・マーケティング部 雨堤政昭氏によると、標準的には10%程度のデータ量削減効果があるという。

 さらにこれを補う目的で、EMCはCelerraにファイル単位の圧縮機能を標準で搭載した。40〜50%のデータ量削減効果をもたらす同機能を併用することで、合計最大50%の減量を実現できるという。

 圧縮したデータを読み出すには解凍が必要。これもCPU負荷の上昇とパフォーマンス低下の要因になり得る。そこでCelerraでは、同シリーズが搭載するファイルの自動分類機能を生かし、ファイルタイプやファイルサイズ、ディレクトリ、アクセスのない日数などで管理者が設定する条件に当てはまるものだけを圧縮するようにした。

 雨堤氏によると、EMCの調査では、企業におけるデータの68%は90日以上アクセスがないという。こうしたデータに焦点を当てて減量を図ることが、一次ストレージで実用に耐えるようなパフォーマンスとコスト削減の両立につながるという。

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