スマホ向けアプリ開発の扉を開くAdobe AIR 2.5とは:Flashでできる! Androidアプリ制作入門(3)(1/3 ページ)
Flash ProやFlash Builderに拡張機能を追加して、Androidで動く簡単なAdobe AIRのアプリを作る方法を紹介します。今回は、AIR 2.5のモバイルアプリ開発用の機能を紹介し種々の設定やSDKのコマンドを使ったAndroidアプリ開発の仕方を解説します。
FlexとFlash Builderでのスマホアプリ開発について
2011年1月現在、「Adobe Labs」でプレビュー公開中のFlash Builder 4.5(コードネーム「Burrito」)は、Flex SDK 4.5(コードネーム「Hero」)とともにモバイルアプリ開発を簡単にする機能を備えています。本稿からは数回にわたりFlex開発者向けに、それらについて解説していきます。
本稿ではその前に基礎知識、Adobe AIR(以下、AIR) 2.5のモバイルアプリを開発するための新機能について見ていきましょう。
なお、FlexやFlash Builderについて詳しく知りたい読者は、下記記事を参照しておいてください。
いまさら聞けないFlex、そして、いまこそ入門のとき!?
Flex 3正式版リリース! Flexの過去・現在・未来
先日ついに正式リリースされたFlashベースのRIA技術Flex 3。いまが入門に最適なFlexの過去・現在・未来を一挙に解説
「リッチクライアント & 帳票」フォーラム 2008/3/31
Flexフレームワークで変わるRIA開発の現場
Adobe CS5の新しい中核を担うFlex 4のフレームワーク。ワークフローを初めRIA開発現場がどう変わるかを、Flash Builder 4やFlash Catalyst、Adobe AIR 2などの技術・ツール・フレームワークなどの機能を紹介しながら解説する連載
Flash Builder 4でAdobe AIRアプリを作ってみた
業務用Flashアプリ開発ツールの新機能を試す
新機能の目玉「データ中心型開発」とは何なのか?簡単なRSSリーダーのサンプルを作りながら、新機能をイロイロ紹介
「リッチクライアント & 帳票」フォーラム 2010/3/24
Android/iOS用アプリが作れるAIR 2.5の基礎知識
AIRは、バージョン2.0から以下のようなモバイルアプリを開発するための新機能が追加されています。
- パッケージファイル作成機能(後述)
- デバイスプロファイル(後述)
- デバイス特有の機能にアクセスするためのクラスの追加
- 画面の方向を判断する機能の追加
そのほかのAIR 2.5の機能については、「Adobe AIR 2.5 開発者向けリリースノート」を参照してください。
AIR 2.5のランタイム(実行環境)は、どこにある?
AIR 2.5のランタイムの正式版には、デスクトップ版とAndroid版があります。
デスクトップ版は、Windows版、Mac版、Linux版があります。アドビシステムズのAIRのダウンロードページからインストールします。 また、OSの異なるAIRランタイムをダウンロードするには、以下のページでOSとパッケージを指定してダウンロードできます。
Android用AIRランタイムは、Android Marketから「adobe air」で検索してインストールします。アップデートもAndroid Marketから行います。
AIR 2.5 SDKとは
AIR 2.5 SDKは、AIR 2.5ランタイム上で動くアプリを開発するためのツール群です。以下のものを含んでいます。
- AIRのAPIライブラリ
- AIRアプリ用インストールバッチファイルのテンプレート
- AIR Debug Launcher(ADL)コマンドの実体
- AIR Developer Tool(ADT)コマンドの実体
- AIRの解説ドキュメント
AIR 2.5を使ったデバイスごとのパッケージング
繰り返しますがAIR 2.5 SDKは、モバイルデバイス向けのAIRアプリを開発できます。そのAIRアプリは、デバイス上にネイティブアプリとしてデプロイし、.AIRファイルの形式ではなく、デバイスごとのアプリの形式が使用できます。
現在、AIRはAndoridの「APK」パッケージおよびiOS(iPhone/iPad/iPod touch)の「IPA」パッケージをサポートしています。AIRアプリの配布は、デバイスごとの仕組みを使います。その仕組みとは、AndroidであればAndorid Marketであり、iOSであればiTunes App Storeです。
以上で、AIR 2.5のモバイルアプリ用の新機能が大体理解できたと思います。次ページからは、AIR 2.5 SDKを用いたモバイルアプリ開発で必要なことを説明していきます。
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