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デザインのパクリをどう防ぐ? 〜5分で分かる意匠/デザイン特許5分で分かる製作現場(5)(5/5 ページ)

「意匠」という言葉は「工業デザイン」のことです。デザイナーの方でなくても、将来的に関係してくる可能性が高いのでぜひ読んでみてください。

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5分−MAKERS革命と意匠権

 過去においては、物理的な物品を大量生産するためには、金型の作成などそれなりの資本投下が必要でした。しかし、3Dプリンタのテクノロジの進化と低価格化により、小規模企業や個人でも、自分が創作したデザインを(大量とはいえないまでも)少量生産し、ビジネスにできる機会が広がっています。これが、俗にMAKERS革命と呼ばれる現象です。

 そのような「ものづくり」のビジネスに進出する際には意匠の保護を検討することが必要になってくることもあるでしょう。前述の通り、意匠は容易に模倣されてしまいます。さらに、3Dスキャナのテクノロジの普及がこの問題に拍車を掛ける可能性もあります。

 ソフトウェアの世界のバーチャルな「ものづくり」と手で触れられる物理的商品の「ものづくり」の間の距離が縮まっていくにつれ、ソフトウェア・エンジニアにとっての意匠権の重要性も増してくると考えられます。


著者プロフィール

栗原 潔

テックバイザージェイピー(TVJP)代表取締役 弁理士。技術士(情報工学)。 IT、知財、翻訳サービスを中心とした新しいタイプのリサーチ会社。 東京大学工学部卒業、米MIT計算機科学科修士課程修了。

日本アイビーエム、ガートナージャパンを経て2005年6月より独立。独自の視点で「IT弁理士日記」を執筆中。


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