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「クラウドのためにデザインされたデータベース」Oracle Database 12cが正式リリースに

Oracle Database 12cがついに正式リリース。DBレイヤでの仮想化とマルチテナンシの実現によって、DBアプリケーション管理を効率化するという。

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 Oracle Database 12cがリリースされた。現在、米オラクルのWebサイトからx86版Linux、SolarisおよびSPARC版Solaris用がダウンロードできるようになっている。いずれも英語版で、日本語版も間もなくダウンロード可能になる見込み。

 Oracle Database 12cは、2012年のOOW(Oracle OpenWorld)で発表されていた通り、複数のDBインスタンスを仮想的に統合できるようになっている。これにより、1つのデータベースシステムの中で複数のデータベースを扱えるマルチテナンシを実現した。利用者はアプリケーションを修正せずに複数のデータベースを統合的に扱えるという利点がある。さらにOracleは、「既存のデータベースに手を加えることなく継続運用が可能」としている。特にマルチテナンシを可能としたことで、プライベートクラウド環境で複数のデータベースを統合でき、管理・運用コストを削減できるとしている。Real Application Clusters(RAC)や、Partitioning、Data Guard、Automatic Storage Managementなどのオプション機能もマルチテナンシに対応しているという。

 Oracle Database 12cでは、SPARCおよびIntel Xeonプロセッサ向けに再チューニングされている。先日発表があったSPARC T5でのパフォーマンス記録に貢献している実装も含まれているという。

 また、アプリケーションレイヤではなく、データベースのレイヤにおいてマルチテナンシを実現することで、既存のOracle Databaseで運用している多様なアプリケーションをSaaS化することも可能になっているという。

 一般に、サーバインスタンスごとに仮想化した場合、仮想サーバ上で実行するデータベースやアプリケーションは、仮想サーバごとにメンテナンスする必要がある。バックアップなども、個々の仮想サーバごとに設計する必要がある。これに対して、Oracle Database 12cでは、データベースレイヤで仮想化することで、データベースのアップグレードやバックアップ、リカバリ、パッチ適用などを、複数のデータベースに対して一括で実施できる。

 さらに、データベースレイヤで仮想化することの恩恵は、データベースのプロビジョニングやクローンにもある。これらの作業も容易になることから、データベースアプリケーションのテストや展開が効率的に実施でき、データベースアプリケーションの開発と運用を連携させるDevOpsによって、開発サイクルを短縮しやすくなるとしている。

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