Windows AzureとAWSがクラウドストレージの値下げを相次いで発表:Windows Azure情報アップデート/AWS情報アップデート
AWSのストレージ価格値下げを受け、Windows Azureもクラウドストレージの値下げを発表。AWSは、加えてRedshiftにSSDストレージオプションの提供を開始した。
米マイクロソフトは2014年1月24日、Windows Azureのストレージサービス「ブロックBLOB」「ページBLOB」の値下げを発表した。21日にAmazon Web Services(AWS)が「Amazon S3」などの値下げを打ち出したことに対抗する措置。AWSは、データウェアハウスサービス「Redshift」に新しく加わった高密度コンピュートノードのストレージオプションも発表している。
Windows Azureは2013年4月に、ストレージや帯域幅といったコモディティサービスの料金でAWSに対抗すると宣言していた。今回の値下げは3月13日から各国で実施され、「多くのリージョンでAzureのストレージはAWSよりも安くなる」と強調している。
米東部リージョンではAWSのS3とElastic Block Store(EBS)の最低価格に匹敵させ、S3に相当するブロックBLOBは最大28%、EBSに相当するページBLOBは同20%の値下げを実施。Azure Storageトランザクションについては50%の値下げに踏み切る。
これに先立ちAWSは、2014年2月1日から全リージョンでS3とEBSを値下げすると発表していた。米東部リージョンのS3標準ストレージは22%値下げ、 EBS Standardはボリューム料金をストレージ・I/Oリクエストとも最大で50%値下げする。例えば米東部リージョンの新料金は、プロビジョニングされたストレージ1GB当たり月額0.05ドル、100万I/Oリクエスト当たり0.05ドルとなる。
一方、Redshiftの高密度コンピュートノードはSSDベースのストレージオプションで、高いCPUパワーとRAMおよびストレージのI/O性能を特徴とする。容量は2段階で設定され、「Large」では160GバイトのSSDストレージと2つのIntel Xeon E5-2670v2仮想コア、15ギビバイトのRAMを提供。「Eight Extra Large」では2.56Tバイトのストレージと32のIntel Xeon E5-2670v2仮想コア、244ギビバイトのRAMを提供する。
料金はシングルのLargeノードで1時間当たり0.25ドルから。数千コア、テラバイト級のRAM、数百テラバイト級のSSDストレージを持つクラスタにまでスケールアップできる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 主要PaaS環境での利用も:スタートアップに優しいクラウドメール配信サービスが日本国内で本格展開―SendGrid
FoursquareやPinterestなど日本でもユーザーの多い米国スタートアップ企業のメール配信に採用されていることで知られる米SendGridは、2013年12月から日本での本格展開をスタートした。PaaSサービスとの連携もできる。 - セキュリティに関する誤解:「クラウドサービスが社内インフラより安全」には条件がある
IDCの調査によると、米国企業・組織の60%近くが、「クラウドサービス事業者は自社のIT組織よりも高いセキュリティを提供している」と考えているようだ。だが、現状のクラウドサービス事業者は、一般的な企業がセキュリティ面で安心できる十分な材料を提供していない。 - AWS情報アップデート 新リリースレポート:re:Inventで発表になった新サービス、新機能の本当のところ
あけり先生が、AWSの新発表サービスをざっと総評。これから何ができるか、ファーストインプレッションで斬っていきます。 - 特集:これからのIaaSニーズと失敗しない選択基準(1):発展途上にあるIaaS、いま着眼すべきポイントとは?
急速な市場変化を受けて、多くの企業がIaaS利用に乗り出す一方で、ユーザー企業のすそ野の広がりに対応すべく、IaaSの提供するサービスもPaaS層を取り込むなど高度化しつつあるようだ。本特集の第1回ではIaaS市場の今と今後を、クラウドアーキテクトの川田大輔氏が分析する。 - AWS情報アップデート:Amazon Elastic MapReduceで「Impala」が利用可能に
Amazon Elastic MapReduce(EMR)の一部として、オープンソースのHadoop用クエリツール「Impala」が使えるようになった。