オープンソースのMBaaS「LiveOak」、α版リリース:Dockerイメージにも対応予定
米レッドハットのOSSプロジェクトLiveOakがMBaaSのα版をリリース。スタートアップガイドやチュートリアル、サンプル用のAndroidアプリケーションを提供している。
オープンソースのMBaaS(Mobile Backend as a Service)ソリューション「LiveOak」の開発チームは2014年5月28日、初のα版リリースを発表した。
LiveOakは米レッドハットのJBoss傘下のオープンソースプロジェクト。サーバサイドでのコーディングを行わずに従来のバックエンド機能を構築し、クライアントサイドからアクセスできるサービスを目指している。RESTエンドポイントから利用でき、バブリッシュ/サブスクリプション機能、モバイルクライアントへのプッシュ通知機能、RESTベースのAPIを提供。ローカルクラスターやクラウド環境に対応し、モバイル端末やデスクトップPC、サーバー間でデータのやり取りができる。
アプリケーション開発はJava、JavaScript、Objective-C、Android用Javaなどの言語が利用できる。ストレージサービスは現時点でMongoDBデータベースをベースとしているが、将来的にはNoSQLを含む他のデータベースも予定しているという。
セキュリティ対策ではOAuth 2とJSON Web Token(JWT)を基盤とする認証サーバーのKeycloakを統合している。ポリシーフレームワークはURLおよびACLベースで、ほとんどの利用ケースを網羅できるとしている。
また、同じくJBossプロジェクトであるAeroGearの「UnifiedPush Server」(以下、UPS)を組み込んで、iOSやAndroidなど各種のモバイルプラットフォームに対応したプッシュ通知機能をサポート。UPSではRESTベースのAPIやネイティブSDK、Apache Cordovaプラグインを利用して、プッシュメッセージ送信の設定やルーティング、フィルタリングができる。Keycloakを組み込んだUPSの専用管理コンソールも用意され、将来的にはAeroGearとの連携をさらに強化する予定だという。
クラウド対応ではOpenShiftカートリッジを提供し、間もなくDockerイメージにも対応する見通し。
LiveOakのサイトでは、スタートアップガイドやチュートリアル、サンプル用のAndroidアプリケーションを提供している。
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