連載
ギョーカイ研究、自己分析――いざという時にオロオロしないための「就活準備」基礎の基礎:就活のトリセツ(2)(2/3 ページ)
IT業界への就職を考えている学生のために就活のイロハを伝授する連載「就活のトリセツ」。第2章は、就活の準備編として「業界研究」「職種研究」「自己分析」を手ほどきしよう。
効果はいかに?〜自己分析についてのアンケート結果
自己分析が大切なことは分かったが、就活の先輩たちは、本当に自己分析を行ったのだろうか。2015年卒業予定だった大学生・大学院生へのモニター調査(集計対象1817人)を見てみよう。
Q. 12月までに「自己分析」をしたことがありますか。
自己分析経験の有無 | パーセンテージ |
---|---|
ある | 83.0% |
ない | 17.0% |
Q. 自己分析は、あなたの就職活動にとってどの程度効果があるとお考えですか。
自己分析の効果 | パーセンテージ |
---|---|
効果がある | 42.9% |
どちらかというと効果がある | 37.1% |
どちらともいえない | 14.0% |
どちらかというと効果がない | 4.2% |
効果がない | 1.8% |
効果がある 計 | 80.1% |
効果がない 計 | 6.0% |
出典:リクルートキャリア調べ 調査対象:リクナビ2015会員の大学生および大学院生から、2013年11月4〜12日、2014年1月21〜27日に調査モニターを募集し、モニターに登録した2015年卒業予定の男女7314人(うち、大学生5963人/大学院生1351人) 調査期間:2014年12月2〜9日 集計対象:大学生1274人/大学院生543人 集計方法:大学生については、性別、専攻、所属大学の設置主体について、実際の母集団の構成比に近づけるよう、文部科学省「平成25年度学校基本調査」の数値を参照し、ウェイトバック集計を行っている |
先輩たちの83%が「自己分析をしたことがある」と回答し、さらに、80.1%が「(自己分析は)効果がある/どちらかというと効果がある」と回答した。
上記で紹介したように、自己分析では、これまでの自分を客観的に振り返る。ここで大事なことは「客観的に」という点。何に価値があるか、自分の主観で勝手に決めつけないということだ。例えば「一番を取った」とか「大きな成果が出た」といった自慢できる点を探そうとする人がいるが、着目すべきは、それだけではない。
特に理系の場合は、粘り強さや気合いなどのマインド面より、学んだ科目や使ったテキストなど、専門性が伝わる内容を明示することを重視する企業が多くある。
以前、自己分析の「興味関心」の欄に好きな公式を三つ挙げ、その理由を丁寧に書いてきた学生がいた。その文面を通じて、彼が興味を持って学んだ分野や理論、論理的思考能力の高さが伝わってきた。とてもおとなしい印象の青年だったが、ほどなくして環境系システム機器メーカーから開発職として内々定を獲得したのである。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- キョーテイ、オワハラ、内々定、研究室推薦――スタート前に知っておきたい「就活のジョーシキ」
IT業界への就職を考えている学生のために就活のイロハを伝授する連載「就活のトリセツ」。第1回は、押さえておきたい「就活のジョーシキ」を手ほどきしよう - PDCAサイクルは、自分探しや就活にも生かせ
IT企業の最前線で活躍するトップエンジニアは学生時代にどのような就職活動を行っていたのであろうか。起業の経験を教訓にエンジニアへの道を志し、現在は企画業務も兼務してサービスのライフサイクル全体の効率化に取り組むビズリーチの栗田祐志氏に、就活生に向けたメッセージを伺った - SEの仕事とは、たこ焼きにマヨネーズをかけるようなもの?〜適正の「りある」
「SEって真面目できちょうめんな人がなるんでしょ?」「他人とコミュニケーションを取るのが苦手だから、SEに向いているかな」――SEに向いている性格、向いていない性格はあるのでしょうか - 自分の長所が見つからない? それは表現の問題だ
年明け、いよいよ就職活動が本格化する。面接や自己分析などがうまくいかなくて、悩む場面も多くなるだろう。学生相談を担当するカウンセラーが、就活生の悩みに答える - 転職成功の鍵は、その「理由」にある
自己理解は「自分情報整理」ととらえると分かりやすいと思います。つまり自分はどんな人で、いままで何をしてきて、これからどうしていきたい人なのかということです - インターンシップ経験の振り返り方
インターンシップに参加したという事実だけでは、面接官へのアピールにはならない。重要なのは、あなたがインターンシップで何を経験したか、なぜその選択に至ったのか、そこから何を感じたのかを振り返ることだ。深い自己分析が魅力的な自己PRにつながる