「どのデータベースでも対応」SAPシステムのAzure移行サービス、NTTデータGSL:SAPアプリのクラウド移行、行き先はどこに?
NTTデータグローバルソリューションズと日本マイクロソフトは、Microsoft Azureに向けたSAPソリューションのマイグレーションサービスで協業すると発表した。
NTTデータグローバルソリューションズ(NTTデータGSL)と日本マイクロソフトは2016年1月26日、マイクロソフトのクラウドサービス「Microsoft Azure(Azure)」向けにSAP ERPなどのシステムの移行サービスで協業すると発表した。Azure移行では次のサービスを提供していく。
利用データベースを問わずAzureに
まず、Azureへのシステム移行と運用時のベストプラクティスの検証・開発・展開を提供する。移行に当たっては、SAPソリューションが利用しているデータベースを問わず、Azure上に展開するとしている。ライセンスの移管や、保守サービスの継続提供も可能だ。
ASRを利用したDR設計
さらに、日本国内あるいはグローバルで、地理的に離れたデータセンターを利用できるAzureの特性を生かしたディザスターリカバリ(DR)を提供する。加えて日本企業のニーズに合わせたバックアップも提供する。「Azure Site Recovery(ASR)」を利用したオンプレミスからクラウドへのディザスターリカバリ設計を、SAPシステムの構成に最適化するサービスも用意する。
運用コスト負担削減
システム監視にはNTTデータ オープンソース監視ソフトウェアHinemosを採用し、インシデント管理にはSAP Solution Managerを使うことで新規開発なしに運用プロセスを効率化できるという。
両者はこうしたサービス提供に至った背景として、クラウドの急伸によって、多種多様なクラウドサービスを選択できるようになり、オンプレミス環境で運用していたSAP ERPシステムをクラウドに移行しようと検討する企業が増えていることを挙げる。その際、課題となるのが基幹業務システムで使われているSAP ERPシステムの多くが個別に設計されており、実装が複雑なケースが多いことだ。
そこで、これまでさまざまな環境のSAP ERPシステムを、クラウドに短期間で移行した実績を持つNTTデータGSLと、2014年6月にAzure上でのSAP ERP製品の稼働を発表したマイクロソフトは、SAP ERP製品のAzureへの移行に関して、ソリューション開発を進めてきたという。特に最近では、Oracleデータベースやディザスターリカバリ対策などへのニーズが増えてきており、両社は同マイグレーションサービスを正式に提供開始するに至ったという。
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