高知編:大きな○○がない!!!――地方暮らしのメリット/デメリット:ITエンジニア U&Iターンの理想と現実(3)(3/3 ページ)
都会から地方にU/IターンしたIT関係者が地方での実情を伝えていく本連載。高知編 第3弾は、高知に移住したはちきん娘(土佐弁で男勝りでハツラツとした女性)が、同僚エンジニアに聞いた地方ならではのメリット/デメリットをセキララにお伝えする。地方への移住を検討するエンジニアの参考になれば幸いだ。
地方エンジニアに必要なものは?
人口という意味でも、優秀な技術者という意味でも、地方の一番の課題は「人が居ないこと」かもしれません。
「人不足」という最重要課題を解決する手段の一つは、「刺激的で面白い仕事が地方に増える」ことです。「地方でも先端技術に関わる開発ができる」「地方から新しいことを発信できる」と、世間に示せる企業を増やさなくてはなりません。
都会のマネしているだけでは差が広がる一方です。地方ならではの「何か」を打ち出していくことが必要だと痛感しています。
デメリットをメリットに
高知の高齢化率は全国平均を大きく上回り、その差に都市部が追い付くには約10年かかるそうです。また、人口比率における病床数が全国トップで、医療費も全国トップクラスです。
これらのデメリットが逆に「新しいビジネスにつながるきっかけを秘めている」と考える筆者は、楽観的過ぎるでしょうか。
日本は超高齢化の道を進んでおり、今後も人口は確実に減っていきます。いま高知で課題となっていることは、10年後には都市部でも起こる可能性があることです。
都市部の未来の課題は、地方にとっては現在の課題です。高知では医療ハッカソン「ヘルスケアハッカソン」開催の実績もあります。「課題先進県」だからこそ、都市部に先んじてできることがあるし、新しいアイデアの受け皿もあるのだと思います。
「デメリットを、いかにメリットに変えるか」は、地方の課題の一つです。これから地方に来られるエンジニアは、見方を変えるなど発想の転換が必要かもしれません。
「移住して初めて分かった地方エンジニアのメリット・デメリット」はいかがでしたか? 次回も「ITエンジニア U&Iターンの理想と現実」をセキララにお伝えします。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 沖縄の技術者がアツい!ハッカソンレポ&代表者に聞いた
本連載では、代表者に話を聞いたりイベントに潜入したり名産品を食べたりして、Javaを中心に地方のさまざまなコミュニティを紹介していきます - JAZUG/html5j設立者たちが語るコミュニティ参加のおいしい話
ITエンジニアは未来に向けてどのような道を歩むべきかを探る@ITの特集「ITエンジニアの未来ラボ」。第2回は、JAZUGとhtml5jという日本を代表する開発者コミュニティの設立に携わった橋本圭一氏と白石俊平氏にコミュニティ参加のメリットなどを語っていただいた - はちきん娘がプライベートを大公開――高知の家賃、生活費
都会から地方にU/IターンしたIT関係者が地方での実情を伝えていく本連載。高知編 第2弾は、家賃や食費など生活面で掛かる費用について、はちきん娘(土佐弁で男勝りでハツラツとした女性)がセキララにお伝えする。高知をはじめたとした地方への移住を検討するエンジニアの参考になれば幸いだ - 仕事はあるの? 給料は?――はちきん娘が統計情報から読み解く高知暮らしの実情
都会から地方にU/IターンしたIT関係者が地方での生活の実情や所感などをセキララに伝えていく本連載。まずは高知にUターンしたはちきん娘(土佐弁で男勝りでハツラツとした女性)が高知編をお届けする。高知をはじめたとした地方への移住を検討するエンジニアの参考になれば幸いだ - 世界がフラットなら、楽園から世界を変えられるんじゃないか? 「Re:charge」プロジェクトの挑戦
Web制作の現場は過酷、だけど、田舎に戻っても仕事があるかどうか……。そんなことを考えているうちに、また納期が迫り、今日も仕様の手のひら返しで残業? 「フラット化」した世界のノマドワークなら、そんなことを考える必要はないのかもしれない - Yuta 何しにベトナムへ?〜エンジニア海外奮闘記:元MSエバンジェリストが問う「グローバル」とは「海外で働く」とは
単身ベトナムに移住し、法人立ち上げ、現地エンジニア採用などに携わっているエンジニアの姿を通じて「グローバル」な働き方のノウハウや心構えなどをリポートする本連載。初回は「そもそもグローバルとは何か」「グローバルに打って出るための第0歩」を読者と共に考えます - 年収2500万円以上も夢じゃない? インドネシアでエンジニアとして働くという選択
成長著しいインドネシアでは、システム開発の需要が増え日本人エンジニアの人気が高まっているという。インドネシアで働くために必要な能力、そして気になる年収は?