「Docker Cloud」が正式リリース:アプリケーションをどこでも作成、配布、実行できる
Dockerは、あらゆるアプリケーションをどこでも作成、配布、実行できるようにするクラウドサービス「Docker Cloud」の正式リリースを発表した。
米Dockerは2016年3月1日(米国時間)、「Docker Cloud」の正式リリースを公式ブログで発表した。Docker Cloudは、Dockerが2015年10月下旬に買収したTutum(トゥタム)のサービスを拡張した新しいクラウドサービス。
Docker Cloudは、「Docker Hub」(公式Dockerレジストリ)、「Docker ID」(Dockerの全サービスで使用される新しいアカウント共有システム)、Dockerの公式リポジトリ、商用サポートされている「Docker Engine」(CS Engine)とネイティブに統合されており、Docker Cloudに関するディスカッションフォーラムも新たに用意されている。
公式ブログによると、Docker Cloudにより、開発者やIT担当者はあらゆるアプリケーションをどこでも作成(Build)、配布(Ship)、実行(Run)できるといい、以下の操作を容易に実施できるとしている。
- アプリケーションをクラウドに数秒で、数回のクリックでデプロイおよびスケーリングする
- 自動化された作成、テスト、デプロイのワークフローに従ってコードを継続的に提供していく
- 使用するインフラ全体にわたって全てのコンテナを可視化する
- RESTful APIや開発者にとって使いやすいコマンドラインツールにより、サービスにプログラム的にアクセスする
さらに、Docker Cloudには今後数カ月間でチームや組織のためのコラボレーション機能などが追加される他、サービスとして提供されるDockerプラットフォーム機能も拡充されていく見込みだ。
ユーザーがDocker Cloudを試しやすいように、Dockerは、Docker IDでhttps://cloud.docker.comにログインした人全員に、最初のノードとプライベートリポジトリを無料で提供する。さらに同社は、広く利用されるようにDocker Cloudでは従量制の料金を採用したとしている。追加ノードの料金単価は0.02ドル/ノード/時間となっている(電子メールおよびアプリ内サポート込み)。
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