現場で頼られる、技術対応の「顔」――フィールドエンジニア(カスタマーサービス/カスタマーエンジニア/テクニカルサポート/オンサイトサポート):ITエンジニア職業図鑑(6)(2/3 ページ)
プログラマ、SE(システムエンジニア)、プロジェクトマネジャー――IT業界のさまざまな職業を紹介する本連載。第6回は「フィールドエンジニア」のやりがいや仕事内容を解説する。
フィールドエンジニアのやりがい
フィールドエンジニアの醍醐味(だいごみ)は、さまざまな情報や経験を得て「成長」できることだ。1つ1つの経験が、スキルの積み重ねになるのだ。
故障や障害の原因を冷静に突き止め、無事復旧できたときには、「達成感」を感じる。何より、顧客の喜ぶ顔や「ありがとう」のひと言で、それまでの苦労や疲れが吹っ飛んでしまうだろう。
フィールドエンジニアに必要なスキルは?
障害発生時には「洞察力」と「問題解決力」「対応迅速性」が試される。関連する「知識」に加え、発生状況から原因を特定する「論理的思考力」、問題解決に向けて関係者との協力体制を迅速に作る「調整能力」なども必要だ。
品質(使用性、保守容易性など)に対する「責任能力」を導入段階から一貫して強く持つ必要があり、故障・障害などの問題が発生した場合には、迅速に原因究明を行い、問題解決を図る「技術力」が求められる。
「技術力」は最初からある方が良いが、なくても現場経験を重ねて身に付けられる。
「要点をつかむ力」や関係者に適切に伝達する「コミュニケーション力」が重要視されることも多い。日常のコミュニケーションをベースとして、障害の発生を未然に防いだり、新たな提案に結び付けたりするフィールドエンジニアもいる。
フィールドエンジニアに向いているのはどんな人?
フィールドエンジニアに向いているのは、現場と接することが好きな人、目の前でシステムが役に立っていることがうれしいと思える人だ。
困難な状況でも「冷静さ」や「粘り強さ」を保てる人もフィールドエンジニアに向いている。
障害発生時、相手は混乱していたり感情的になっていたりする場合がある。そんな状況下でも冷静さを失わずに行動できる人、問題が思うように解決できなくても、決してあきらめない粘り強さを持っている人は、フィールドエンジニアとして活躍できるだろう。
「どんなことがあっても絶対に何とかする」という覚悟を持って臨むことでメンタルも技術力も鍛えられ、状況に合わせた臨機応変な対応方法も会得できる。
フィールドエンジニアは、逆境に強いメンタルの持ち主が向いているが、逆に、メンタル面で弱点を持つ人が自分を鍛えるにも持ってこいだ。
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