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次世代HTMLレンダリングエンジン「Servo」とそのブラウザのプレビューが6月に登場へ高性能でセキュアな実装を目指す

「Firefox」向けに開発されているHTMLレンダリングエンジン「Servo」と、HTMLで実装されたServoブラウザ「Browser.html」の最初のバージョンのリリースが、2016年6月に計画されている。

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 米Mozillaが、「Firefox」ブラウザへの搭載を目指して開発を進めているプロトタイプのHTMLレンダリングエンジン「Servo」と、HTMLで実装されたServoベースのWebブラウザ「Browser.html」の最初のバージョンのリリースを、2016年6月に計画していることが、開発者向けメーリングリストへの同社開発者の投稿から明らかになった。

 Googleグループで公開されている開発者向けメーリングリストにMozillaの開発者ポール・ルージュ氏が投稿したバグフィックスを要請するメールには、「われわれは6月にServoとBrowser.htmlの最初のバージョンのリリースを計画している」と記されている。

 ただし、この「最初のバージョン」はプレビュー段階のものと見られる。ルージュ氏は、「Servoはbrowser.htmlを完全にレンダリングできるだけでなく、GitHub、DuckDuckGo、Hacker News、Redditも実行できるようにすることを目指している。現在はそれに近いレベルにあるが、これらのWebサイトにおけるレンダリングおよび機能上の問題がまだ幾つか残っている」と述べている。


Browser.html

 Servoは2013年4月に発表され、Mozilla、韓国サムスンなどが参加するコミュニティーで開発が行われている。クロスプラットフォーム対応を目指しており、現在は64ビット版Linux、64ビット版OS X、Android、Gonk(Firefox OS)をサポートしている。

 Browser.htmlは実験のために開発されているデスクトップ用ブラウザUIで、HTMLでネイティブアプリケーションを開発するためのランタイム「Graphene」も、Servoの一部として開発されている。

 Servoは、Mozillaの新しいプログラミング言語「Rust」で開発されており、マルチコアアーキテクチャを生かした並列処理、メモリ管理の向上などによる高セキュリティ、モジュール性、高パフォーマンスの実現を目指している。

 GitHubで公開されているServoのロードマップでは、長期的な計画として、「Gecko(Firefoxの現行のエンジン)のコンポーネントを、Rustで記述されたServoコンポーネントに徐々に置き換える」「スタンドアロンのServoブラウザや組み込み可能ライブラリ(Android向けなど)の製品化の機会を検討する」の2つが挙げられている。

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