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Cephベースのエンタープライズストレージ向けレファレンスアーキテクチャをSUSE、HPEが開発分散ストレージ導入ハードルを下げるか?

SUSEがCephベースのソフトウェアストレージを発表。HPEと共同でレファレンスアーキテクチャも公開した。

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 ノベルは2016年3月22日、エンタープライズの顧客向けに「SUSE Enterprise Storage 2.1」の提供を開始し、併せて米ヒューレット・パッカード・エンタープライズ(HPE)と共同でレファレンスアーキテクチャも開発したと発表した。

 SUSE Enterprise Storage 2.1は、SUSE Linux Enterprise 12 Service Pack 1をベースに開発され、自己管理機能と自己修復機能を備える、分散ストレージソリューションの最新版。オープンソースの分散ストレージソフトウェア「Ceph」をベースにしている。ノベルでは、Cephをベースに開発されたものとしては、異種OSに対応する業界初で唯一のソフトウェア定義型ストレージだとしている。


SUSE Enterprise StorageのWebサイトには「ロバスト(堅牢)でレジエントな(精度の高い)ストレージ」とある

 Cephでは、分散ストレージで課題となるデータ欠損を防ぐ仕組みとして、イレイジャーコーディングも最近実装された。従来のストレージがRAIDなどでデータを保護するのと比較して、スケールしやすく、異なるストレージであっても利用できるなどの利点がある。また、オープンソースのIaaS(Infrastructure as a Service)基盤である「OpenStack」と親和性の高いAPIを持っている点も特徴の1つだ。

 Cephの、このようなクラウドと親和性の高い特性は注目されているものの、導入にはハードウェア調達を含む検討が必要な点や、運用に技術が求められる点が課題となっていた。今回、ストレージソフトウェアの新バージョンリリースに合わせて、同社とHPEでは、SUSE Enterprise Storage 2.1向けのレファレンスアーキテクチャを共同で開発している。このため、Cephベースのソフトウェアストレージ導入ハードルが下がる可能性がある。

 この件に関して、HPEでISVアライアンス担当バイスプレジデントを務めるドン・ジョーンズ氏は、「SUSE Enterprise StorageをバンドルしたApollo 4000シリーズのストレージサーバは、ペタバイト規模のストレージ分野でコスト削減に貢献する」としている。

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