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「ユニバーサルアプリ実行環境」をRaspberry Pi 3とToradexに配置するラズパイ3&Toradex、Windows 10 IoT Coreで楽しみながら検証するIoT実践入門(2)(3/4 ページ)

ITエンジニアに向け、「ビジネスに貢献するIoT活用」の第一歩を踏み出す「ひらめき」を得てもらうための本連載。今回は、Unity 5.3で作成したUnityプロジェクトを「UWPに書き出し」て、「Raspberry Pi 3とToradexのWindows 10 IoT Core上で動かす」までを実践する。

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Unity 5.3のプロジェクトを「Toradex」に配置してみる

 まずToradexへのUnity 5.3のプロジェクトの配置から実践しよう。

 Windows IoT Core Watcherより、Toradexの「IpAddress」が取得できているか確認をする。続いて、VS2015メニューにある「リモートコンピューター」の[▼]アイコンをクリックする(図12)。

photo 図12 VS2015メニューの「▼リモートコンピューター」クリックする

 Toradexへの配置が始まる。幾つかのエラーが表示されるかもしれないが、右下のプログレスバーが動いているならば、配置は実行されているのでしばし待とう(図13)。

photo 図13 Toradexのボードへの配置が開始された

 配置に成功すると、Toradexのボードで表示される(動画1)。

動画1 Toradexのボードに配置したUnity 5.3「ユニティちゃん」のプロジェクト。Toradexではストレスなく動いた

 なお、Windows 10 IoT Coreに配置した場合は、全て全画面での表示になる。

【Tips】配置エラーが発生する場合の対処法

 ボードコンピュータへの配置時に、「●●のファイルがコピーできません」「処理に時間がかかっています」「●●のファイルが削除できませんでした」などメッセージが表示されてうまく配置できないことがある。Toradexでも、Raspberry Pi 3でも同様だ。ここではToradexでの例を説明する。

 まず、ボードコンピュータを再起動して、再配置の作業を試してほしい。VS2015メニューのビルド→「ソリューションのクリーン」を実行してから再配置するとなお良いだろう。

 それでもエラーが出てしまう場合は、「WinSPC」(Martin Prikryl 氏作)などのFTPクライアントを使って対処する方法がある。

 WinSPCでは、左ボックス内の「新しいサイト」をクリックして、転送プロトコルは「FTP」、暗号化は「暗号化なし」、ホスト名には「起動しているボードコンピュータのIPアドレス」(Windows IoT Core Watcherより、デバイス名の上で右クリックして表示される「Copy IP Address」)、ポート番号は「21」、ユーザー名は「administrator」に設定して接続する。

photo 図15 FTPクライアントを使って該当するフォルダをいったん削除して再挑戦する方法がある。画面は「WinSPC」での接続設定

 ボードコンピュータにFTP接続すると、WinSPCでは、左ペインにローカルPCのフォルダが、左ペインにToradexのルートフォルダが表示される。Toradexのフォルダに配置されるデータは「Data\Users\DefaultAccount\AppxLayouts」内にある。配置エラーが続く場合は、ここにある「フォルダ名の末尾にWindows PCのユーザー名があるフォルダ」をWinSPCの操作で削除して、再度配置する(図16)。

photo 図16 配置エラーが続く場合は、WinSCPで接続し、Toradexに配置したフォルダを一度削除する

 削除したら、VS2015で「ビルド→ソリューションのクリーン」を実行して、再び配置を行おう。これで、多くの場合は配置ができるようになる。


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