「ユニバーサルアプリ実行環境」をRaspberry Pi 3とToradexに配置する:ラズパイ3&Toradex、Windows 10 IoT Coreで楽しみながら検証するIoT実践入門(2)(4/4 ページ)
ITエンジニアに向け、「ビジネスに貢献するIoT活用」の第一歩を踏み出す「ひらめき」を得てもらうための本連載。今回は、Unity 5.3で作成したUnityプロジェクトを「UWPに書き出し」て、「Raspberry Pi 3とToradexのWindows 10 IoT Core上で動かす」までを実践する。
Unity 5.3のプロジェクトを「Raspberry Pi 3」に配置してみる
Unity 5.3のプロジェクトの配置を「Raspberry Pi 3」でも実践してみよう。配置手順は前述したToradexと同じだが、別のデバイスであるであるRaspberry Pi 3を使うので、IPアドレスは違うものになる。前述した図8〜図12の手順で、Raspberry Pi 3にUWPを配置しよう。
リモート接続の認証モードは「ユニバーサル(暗号化されていないプロトコル)」を指定する。Raspberry Pi 3では配置エラーはほとんど起こらない印象だ(筆者環境の場合)。
Raspberry Pi 3にUnity 5.3のプロジェクトを配置を済ませて検証した様子は以下の通りだ。
Toradexでの動きと比べると、カクカクである。Raspberry Pi 3はRaspberry Pi 2より処理性能が50%向上したといっても、3D描画性能はそれほど強力ではない。Tegra 3を搭載するToradexと比べてしまうと、こういう結果なのは仕方ない。
もちろん、次回以降で実践予定の各種センサーを駆使して動きを制御するIoTのシーンでは、もちろんRaspberry Pi 3も、Toradexでも同じように動作する。もし本連載のように2つのデバイスを併用するならば、Raspberry Pi 3のGPIOピンと、ToradexのGPIOピンの配置が異なっていることに気を付ける必要がある。こちらについても、次回以降で詳説する予定だ。
まとめと次回予告
今回は、「Unity 5.3で作成した3DのUnityプロジェクトをUWPに書き出して、Raspberry Pi 3とToradexのWindows 10 IoT Coreの上で動かす」までを実践してみた。
次回より、Unity 5.3のプロジェクトを各種センサーで接続して、キャラクターを操作させるまでのシステムを構築し、実践していく予定だ。
例えば、気温が何度以上になれば3Dキャラクターがアクションを起こす、タクトスイッチを押すと3Dキャラクターの様子が変化する、などだ。Unityによる3D描画を多用するので、どうしても動きがスムーズなToradexを多く使うが、こちらはご了承願いたい。もちろん、Raspberry Pi 3での検証結果も併記するので安心してほしい。
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