温度センサーを使い、「温度が一定以上になると“自動で動く”UWPアプリ」を作る:ラズパイ3&Toradex、Windows 10 IoT Coreで楽しみながら検証するIoT実践入門(5)(1/4 ページ)
ITエンジニアに向け、「ビジネスに貢献するIoT活用」の第一歩を踏み出す「ひらめき」を得てもらうための本連載。今回は、IoTハードウェアと温度センサーを使い、温度に応じてUWPアプリを制御するシステムを作ってみよう。
本連載は、ITエンジニアが「ビジネスに貢献するIoT活用」の第一歩を踏み出す「今後のひらめき」を得てもらうためのIoT実践講座だ。数千円から1万円ほどで入手できるIoTボードコンピュータとIoTデバイス向けのOS、そして、いつでも/どこでも/どれでも使えることを視野に入れた「ユニバーサルWindowsプラットフォーム(UWP)アプリ」とUnityを題材に、“業務におけるIoT活用”の実践ノウハウをお届けしていく。
前回は、「加速度センサー」を使い、人の動きと連動して動作するシステムを作ってみた。今回は、「温度センサー」を使って、Raspberry Pi 3やToradexに配置したUnityで作成したUWPアプリを「温度に応じて制御する」簡易システムを作ってみよう。例えば、「サーバルームの室温を監視して、エアコンの温度設定を自動調整する」といったシステムへの応用を想定している。
今回は、Unity 5.3の中で、少し複雑なコードを記述する必要がある。これまではVisual Basicを使ってきたが、今回はC#も使用する。
【事前準備】Unityについて
本企画では今後のIoT活用・応用の範囲を広げる目的から、3DのUIを簡単に作れるゲーム向けの開発環境である「Unity」を、UWPアプリとして書き出すために用いる。
Unityの基礎や操作方法が分からない人は、最初に「連載:ゲーム開発初心者のためのUnity入門」を参照いただき、楽しみながらUnityの基礎を学び、環境を構築してほしい。この連載は、Unityで3Dゲームを作るまでのいろいろな処理を解説したもので、Unityの開発環境の構築手順をイチから説明している。
温度センサーを接続する
今回は、「ATDT7410使用 高精度・高分解能 I2C・16Bit 温度センサモジュール」(500円前後)という温度センサーと、ジャンパーワイヤーを色違いで4本用意した。
IoTハードウェアのGPIOとジャンパーワイヤー、ジャンパーワイヤーと温度センサーは、以下のようにつなぐ。
Raspberry Pi 3の場合
- 赤のジャンパーワイヤー(VDD)を、GPIOの1番ピン(3.3V DC Power)とつなぐ
- 白のジャンパーワイヤー(SCL)を、GPIOの5番ピン(SCL1,I2C)とつなぐ
- 青のジャンパーワイヤー(SDA)を、GPIOの3番ピン(SDA1,I2C)とつなぐ
- 黒のジャンパーワイヤー(GND)を、GPIOの9番ピン(GND)とつなぐ(この他のGNDでも可)
Toradexの場合
- 赤のジャンパーワイヤー(VDD)を、GPIOの33番ピン(+3.3V PWR)とつなぐ
- 白のジャンパーワイヤー(SCL)を、GPIOの6番ピン(I2C_SCL)とつなぐ
- 青のジャンパーワイヤー(SDA)を、GPIOの5番ピン(I2C_SDA)とつなぐ
- 黒のジャンパーワイヤー(GND)を、GPIOの7番ピン(GND)とつなぐ(この他のGNDでも可)
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