IT業界に就職したら“ナウい”働き方できますか?――テレワーク、在宅勤務、フレックス:就活のトリセツ(9)(1/3 ページ)
「IT業界の人は決まった時間に出社しなくてもいい」「週5日、働かなくてもいい」「そもそも、会社に行かなくてもいい」――このウワサ、うそ? ホント?
今回の主な内容
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IT業界就活のイロハを解説する本連載、前回、前々回と2回に分けて、「IT業界就活の超基本」をお伝えした。
学生諸君の中には、テクノロジーを駆使した自由な働き方に憧れている人も多いだろう。IT業界なら、働く場所や時間などに縛られない“ナウい”働き方を手に入れられるだろうか。
「就活のトリセツ」第9回は、「IT業界のワークスタイル」を解説する。
“ナウい”働き方――その1「テレワーク」
「ワークライフバランス」重視の時代。さまざまな「新しい働き方」を導入する企業が、近年増えている。給料は簡単には上げられないが、新しい働き方で社員の生活向上を実現しようということだ。
働く側も、「仕事内容」「待遇」に次ぐ第三の軸として「働き方を基準に」仕事を選ぶ人が増えている。さらに、国の機関も、こぞって新しい働き方を推進しようと支援している。
テレワークとは何か
新しい働きの方の1つが、「テレワーク」だ。
情報通信機器などを活用し、時間や場所の制約を受けずに柔軟に働く勤労形態で、こうした働き方をする人を「テレワーカー」と呼ぶ。
総務省は、テレワークの意義・効果として下記を定義している。
少子高齢化対策の推進
- 人口構造の急激な変化の中で、個々人の働く意欲に応え、その能力を遺憾なく発揮し活躍できる環境の実現に寄与
- 女性・高齢者・障がい者等の就業機会の拡大
- 「出産・育児・介護」と「仕事」の二者選択を迫る状況を緩和
- 労働力人口の減少のカバーに寄与
ワーク・ライフ・バランスの実現
- 家族と過ごす時間、自己啓発などの時間増加
- 家族が安心して子どもを育てられる環境の実現
地域活性化の推進
- UJIターン・二地域居住や地域での企業などを通じた地域活性化
環境負荷軽減
- 交通代替によるCO2の削減等、地球温暖化防止への寄与
有能・多様な人材の確保生産性の向上
- 柔軟な働き方の実現により、有能・多様な人材の確保と流出防止、能力の活用が可能に
営業効率の向上・顧客満足度の向上
- 顧客訪問回数や顧客滞在時間の増加
- 迅速、機敏な顧客対応の実現
コスト削減
- スペースや紙などオフィスコストの削減と通勤・移動時間や交通費の削減等
非常災害時の事業継続
- オフィスの分散化による、災害時等の迅速な対応
- 新型インフルエンザ等への対応
仕事と生活の両立を図ること、育児や介護など多様な理由で働くことが厳しい弱者を支援することなど、いいことずくめで、厳しい労働環境から国民を救う「切り札」という位置付けなのだ。
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