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ユーザーの要件が間違ってるのはベンダーの責任です!――全ベンダーが泣いた民法改正案を解説しよう その1「訴えてやる!」の前に読む IT訴訟 徹底解説(31)(1/3 ページ)

IT紛争解決の専門家 細川義洋氏が、IT訴訟事例を例にとり、トラブルの予防策と対処法を解説する本連載。今回は民法改正がIT業界にもたらす影響を解説する。

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「訴えてやる!」の前に読む IT訴訟 徹底解説

連載目次

民法がシステム開発の現場に沿って改正

 民法が約120年ぶりに改正されることとなった。IT開発の契約にも大きな影響を与えるこの改正案は、2017年の国会で成立し、2019年ごろ施行となる見込みだ。

 この改正がIT開発の現場に与える影響は、主に以下の3点だ。

  1. 成果物の「瑕疵(かし)担保責任」という考え方がなくなる
  2. 請負契約において、約束した成果物を納めなくても、請負人が支払いを受けられる場合が出てくる
  3. 成果物の納品を前提とした準委任契約ができるようになる

 一見、今までの考え方を大きく変えなければならない改正にも見える。しかし、長くIT紛争解決の支援を行い、その和解案や判決を数多く見てきた筆者からすると、今回の改正案の内容には、そう驚くべき点があるようには思えない。

 どの点も今まで裁判所が出してきた判決や開発現場の実態からすると目新しいものではなく、むしろ「現実に法律がようやく追いついた」と見る方が妥当だ。

 そこで、今回から3回に分けて、改正のポイントを実際の判決と見比べて考える。今回は、「1」で挙げた「瑕疵担保責任」についてだ。


俺たちは、いつまでバグを修正し続ければいいんだ? 永遠にか? 永遠にか!(画像はイメージです)

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