アプレッソとテラスカイが連携 PaaS型データ統合サービス「DataSpider Cloud」を共同展開:データを「つなぐ」、100%クラウドネイティブのiPaaSを投入
アプレッソとテラスカイが、クラウド型データインテグレーションサービス「DataSpider Cloud」を共同開発。異なるシステムで稼働するアプリケーションソフトウェアの間で、目的とする一連の処理フローに沿ってデータを「つなぐ」役割を担う。2017年1月22日にサービスの提供を開始する。
アプレッソとテラスカイは2016年12月8日、クラウド型データインテグレーションサービス(iPaaS:Integration Platform as a Service)として「DataSpider Cloud」を共同開発したと発表した。アプレッソのオンプレミス型データ連携ツール「DataSpider Servista」とテラスカイのクラウド型システム連携サービス「SkyOnDemand」の機能や知見を融合して展開。2017年1月22日にサービスを開始する。
DataSpider Cloudは、Amazon Web Services(AWS)やSalesforce、kintone、Microsoft Azure、Dynamics 365、Google Cloudをはじめとする複数のパブリッククラウド同士、および企業内システムとの間でのデータ連携を実現するサービス。ファイルシステム上のファイルやクラウド上に蓄積しているデータ、アプリケーションソフトウェア、各種データベース管理システム(DBMS)など、異なるシステムで稼働するアプリケーションの間で、目的とする一連の処理フローに沿ってデータを「つなぐ」役割を担う。
DataSpider Cloudでは、各種クラウドアプリケーションやDBMS、プロトコル、ファイル形式に応じた「アダプター」を用意し、このアダプターを使ってそれぞれのシステムを接続できる。インストールレス/ノンプログラミング、Webブラウザ操作のみで設定できる容易さも特徴に据える。
サービスプランはシステム規模や用途に応じた3種類を用意する。「Entry」ライセンスは12万円/月(税別、以下同)、「Basic」ライセンスは20万円/月、「Advance」ライセンスが30万円/月で、使用できるアダプター数/種類に違いがある。Entryライセンスが主にクラウド連携に特化した15種類、BasicライセンスがDBMS連携も含めた22種類、Advanceライセンスがオンプレミス連携も含めた26種類となる。初期費用は60万円。
「企業のデータ活用が活発化する中で、クラウドを含めたシステム間のデータ連携=iPaaSの需要が急速に高まっている。2社協業の目的は、開発リソースを集中して需要増に対する効率を高め、かつグローバル展開を推進することにある。ターゲットは、とにかく“クラウドファースト”に取り組む企業と、“グローバルに進出”する企業。“つなぐサービスそのもの”をクラウドファーストで実施できる大きな利点を強く訴求したい」(アプレッソの小野氏)
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