そろそろ12cに移行する? 課題はアップグレード時のDBテスト Oracle RATとOracle DBCSで手間とコストのリスクを最小限に!:新日鉄住金ソリューションズのエキスパートも太鼓判(2/4 ページ)
Oracle Databaseのアップグレードでは、移行前後でSQLの性能がどう変化するかを検証するテストが大きな関門になる。Oracle RATとOracle DBCSを使えば、このテストにかかる手間とコスト、リスクを最小限に抑え、アップグレードしやすい運用/保守体制を作れる。[運用管理効率化][Oracle Enterprise Manager]
統合データベース基盤のアップグレードでOracle RATを活用し、テスト期間を6分の1に圧縮
オラクル製品を用いたITインフラ構築/運用やクラウド活用支援などのソリューションを提供する新日鉄住金ソリューションズでは、データベースアップグレード時のテストにおいてOracle RATを積極的に活用し、ノウハウの蓄積に努めてきた。同社は現在、Oracle RATを用いたデータベーステストの環境としてOracle DBCSを活用する「Real Application Testing@Oracle Cloud」を推進している。
同社がデータベーステストでOracle RATの利用を強く推奨する理由は、同社自身が統合データベース基盤のアップグレードに際して活用し、大きなメリットを得たためだ。これについて、同社ITインフラソリューション事業本部の矢木覚氏(ITサービスソリューション事業部 オラクル推進部 エキスパート)は次のように話す。
「この統合データベース基盤は、100以上のアプリケーションで利用するデータベースをスキーマ統合によってOracle Real Application Clusters環境に統合したものです。当初はOracle Database 10g R2(10.2.0.5)で運用していましたが、同バージョンがSustaining Supportに移行したのに伴い11g R2へのアップグレードを決めました。しかし、ここで大きな問題に直面します。100以上のアプリケーションで利用している統合データベース基盤であるため、Oracle Databaseのアップグレードとともに100以上のアプリケーションを移行するプロジェクトも並行して動くことになるのです」(矢木氏)
統合データベース基盤はITインフラソリューション事業本部が構築/運用するものだが、これを利用するアプリケーションは各事業部が開発/保守している。従って、通常ならばアプリケーションの改修/テストは各オーナー部門側がSIerに依頼することになるが、それを統合データベース基盤で大々的に行えば、工数とコストが膨大なものになる。
また、そもそもデータベース運用管理の効率化を目指してデータベースを統合したのはITインフラソリューション事業本部であり、アップグレードに伴うアプリケーションのテストなどについても同事業部で有効な手段を用意し、プロジェクト全体をリードしたいと考えた。そこで活用したのがOracle RATであった。
このアップグレードテストでは、SQL Performance Analyzerによって約200万のSQLがキャプチャーされ、そのうち検証が必要と判断した約30万のSQLがテストされた。それらのうち、10g R2から11g R2へのアップグレードで実行計画が変化したものが約2万、なかでも特に性能低下が大きいSQLが数個あることが分かった。その他に、アップグレード後に実行エラーとなり使用不能となるSQLが数個あることも判明した。
「テストには約3カ月を要しましたが、これを人手で行っていたとしたら1年半以上の期間が必要だったでしょう。まさにこれがOracle RATの価値です。人手で行っていた作業を機械化し、膨大な工数がかかる調査/テストの期間を大幅に短縮することで、本当に重要な部分だけに注力して作業が行えるようになります。当然、コストも大きく削減されます」(矢木氏)
提供:日本オラクル株式会社
アイティメディア営業企画/制作:@IT 編集部/掲載内容有効期限:2017年3月5日
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