Dell EMC、小規模企業やスタートアップ向けのハイブリッドクラウド環境構築パッケージをリリース:HCIを使い、ターンキー型ハイブリッドクラウドの導入を容易に
Dell EMCが、小規模企業やスモールスタート向けを強く意識した、ハイパーコンバージドインフラを用いるハイブリッドクラウドソリューションを発表。2017年3月31日から提供を開始する。
米Dell EMCは2017年2月16日(米国時間)、同社のターンキー型ハイブリッドクラウドプラットフォーム「Dell EMC Enterprise Hybrid Cloud(以下、EHC)」とハイパーコンバージドインフラストラクチャ(HCI)アプライアンス「Dell EMC VxRail(以下、VxRail)」を組み合わせた、小規模企業やスモールスタート向けのハイブリッドクラウド環境構築パッケージを発表した。2017年3月31日から提供を開始する。
VxRailは、HCIソリューション向けソフトウェア「VMware vSAN(Virtual SAN)」を基盤として構築されるHCIアプライアンス。事前構成と動作テストを済ませた状態で提供されることで、VMwareでの仮想化基盤を迅速に構築できる。今回リリースする製品は、このVxRailとハイブリッドクラウドプラットフォームであるEHCを組み合わせて提供するものになる。
Dell EMCは同ソリューションの提供意図として、「ハードウェアとソフトウェアを含めて、設計、統合、テスト済みのソリューションとして提供することで、ハイブリッドクラウド環境の構築を迅速かつスモールスタートで実現したい企業のニーズに応えられる。企業のIT部門は、ハイブリッドクラウドインフラを自社構築するよりもはるかに短い期間で、ビジネス部門に高い価値を提供できるようになる」と述べている。VxRailを基盤にするEHCは、200〜1000の仮想マシン(VM)環境向けに最適化されたターンキーハイブリッドクラウドとして、主に以下の機能を提供する。
- 小規模なシステム環境向けに最適化されたプラットフォーム:費用対効果を意識した省スペース設計とスモールスタートでの導入が可能。需要の拡大に合わせて柔軟にスケールアップできる
- 簡素化、自動化された導入環境:VxRailへのEHCソフトウェアスタックの実装は、自動化あるいは簡素化されている。これによって、EHCの基本機能であるユーザー部門向けのセルフサービスポータル機能を含めて、導入に伴う時間、コスト、リスクを軽減できる
- サブスクリプションベースのサポート:企業向けサポートであるプロフェッショナルサービスを通じて、EHCの最新機能を活用できるよう支援できる
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