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再考、Windows OSのライフサイクル――安心して2020年を迎えるために山市良のうぃんどうず日記(106:特別編)(1/3 ページ)

Windowsのサポートライフサイクル期限が近づくたびに、サポート終了の影響やアップグレードの必要性が話題になります。特に2014年4月にWindows XPのサポートが終了してからがそうです。その理由は、Windows PCやインターネットの普及、Microsoftのサポートポリシーの明確化(や変更)、新たなセキュリティ脅威の登場など、さまざまです。2017年4月にWindows Vistaのサポートが終了しました。次は、Windows 7の番です。

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Vistaの次はWindows 7の番。その日は東京五輪開催よりかなり前

 2017年4月にWindows Vistaのサポートが終了しました。Windows Vistaユーザーが少ないからだと思いますが、2014年4月のWindows XPのサポート終了時ほど大きな混乱は起きませんでした。しかし、次に控えるWindows 7のサポート終了は大騒ぎになりそうな予感がします。

 ある調査では、Windows 7は今でもWindows PCの中で最も大きなシェアを占めているとのことです(画面1)。Windows Vistaのサポートが終了したばかりですが、Windows 7の後継バージョンへの移行やリプレースの検討を始めるには早過ぎると思っていないでしょうか。

画面1
画面1 2017年8月時点の「NetMarketShare」のデスクトップOSシェア。Windows 7のシェアは48%とまだまだ大きい(出典:NetMarketShare)

 2020年の東京五輪・パラリンピックの開催まで後3年。徐々に気分も盛り上がってきているのではないかと思います。もし、あなたの個人PCがWindows 7なら、あるいは会社のPCでWindows 7が動いていて、Windows Server 2008やSQL Server 2008の基幹業務システムを利用しているとしたら、そのままでは安心して2020年を迎えることはできません。Windows 7のサポート終了は2020年に入ってすぐの「2020年1月14日(米国時間)」です。東京五輪・パラリンピックが開催される2020年8月には既にサポート終了から半年以上が経過し、古いだけでなく、全く安全ではなくなっているのです。

 また、Windows Server 2008/2008 R2、Exchange Server 2010も同じ日(2020年1月14日)にサポートが終了します。SQL Server 2008/2008 R2は、それより前の「2019年7月9日」にサポートが終了します。Office 2007やOffice 2010を利用している場合は、これらもそれぞれ「2017年10月10日」「2020年10月13日」にサポートが終了します。

 こうしたシステムを今抱えている企業や組織は、すぐにでも検討を始める必要があるでしょう。その他の製品についても、この機会に調査しておくべきです。Microsoft製品については、以下のサイトでサポートライフサイクルを検索、確認することができます。

 WindowsとOfficeのサポート終了に関しては、以下の特設サイトもご覧ください。

Windows ServerとSQL Serverは、サポートコストを支払って延命することも可能

 Microsoftのこれまでのプロダクトライフサイクルポリシーでは、「メインストリームサポート最低5年+延長サポート最低5年」の「最低10年」のサポートが提供されていました。サポートの終了は“延長サポートの終了日”であり、終了日以降は、原則として仕様変更や新機能のリクエスト、無償サポート、セキュリティ更新プログラムの提供、有償サポートなど、全てのサポートが受けられなくなります。

 ただし、Windows ServerおよびSQL Serverについては、2016年末に発表された「Premium Assurance契約」により、さらに「6年間」サポートを延長することが可能になりました。サポート終了日までの移行が難しい業務システムについては、Premium Assuranceも考えておくとよいかもしれません。

 WindowsデスクトップOSやOfficeアプリケーション、Exchange Serverなど、Windows ServerおよびSQL Server以外の製品については、Premium Assuranceのようなオプションは今のところ用意されていません。特に、WindowsデスクトップOSやOfficeアプリケーションのサポート終了は、セキュリティに大きく関係してくるので、何らかの方法で延命するという選択肢は考えず、アップグレードやリプレースを大前提に考える必要があるでしょう。

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