検索
連載

PayPayはセキュアなのか?セキュリティクラスタ まとめのまとめ 2018年12月版(2/3 ページ)

2018年12月のセキュリティクラスタは「ソフトバンクの回線障害」「PayPayのサービス開始」の他、ハッキング漫画「ne0;lation」が大きな話題となりました。

Share
Tweet
LINE
Hatena

PayPay祭りの裏でクレジットカードの悪用が

 12月4日にはスマホから支払いができる「PayPay」というサービスが新たに始まりました。サービス開始時に「100億円あげちゃうキャンペーン」という大規模なキャッシュバックを打ち出したこともあり、キャンペーンの終了まで日本中が熱狂の渦に巻き込まれました。

 しかしながらそれに関連してセキュリティ問題が発生し、暗い影を落とすことになります。多数のクレジットカードの悪用が確認されたのです。

 PayPayではアプリケーションにクレジットカード情報を登録するだけで買い物ができてしまいます。ところが、カードの現物がなくてもカード番号と有効期限、セキュリティコードの3つが分かれば登録可能でした。この状態でPayPayアプリを使い、店頭で買い物をするとすぐに物が手に入ります。流出したクレジットカード情報を悪用して買い物されたということのようです。

 さらに、PayPayでのクレジットカードの登録にはセキュリティコードの入力が必要になるのですが、回数制限が全くなかったことも話題となりました。最大9999回の試行で登録できてしまうため、もし犯罪者が流出したカード番号だけを手に入れていた場合でも、容易に悪用可能だということでした。

 これらの問題について、PayPayのセキュリティの甘さを非難するツイートがたくさん浴びせかけられました。しかし、そもそも決済にセキュリティコードの入力が必要ないサイトもあります。そこでPayPayが特別に悪いわけではないと擁護するツイートもありました。

 この事態を受けてPayPayは「3Dセキュア」を採用するなどクレジットカード利用時のセキュリティを強化すると発表しました。さらにセキュリティコードの連続試行による悪用被害はほとんどなかったようで、過剰な反応だったようです。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

Security & Trust 記事ランキング

  1. 「生成AIのサイバー攻撃への悪用」は増加する? 徳丸浩氏が予測する2025年のセキュリティ
  2. AWS、組織のセキュリティインシデント対応を支援する「AWS Security Incident Response」を発表 アラートに圧倒されるセキュリティチームをどう支援?
  3. 商用国家安全保障アルゴリズム(CNSA)の期限となる2030年までに暗号化/キー管理サービス市場が60億ドルに達するとABI Researchが予測 急成長の要因とは?
  4. ChatGPTやClaudeのAPIアクセスをかたってマルウェアを配布するPython用パッケージ確認 Kasperskyが注意喚起
  5. Google、オープンソースのセキュリティパッチ検証ツール「Vanir」を公開 多種多様なAndroidデバイスの脆弱性対応を支援するアプローチとは
  6. 高度なAIでAIをテスト OpenAIが実践するAIモデルのレッドチーム演習とは
  7. 「このままゼロトラストへ進んでいいの?」と迷う企業やこれから入門する企業も必見、ゼロトラストの本質、始め方/進め方が分かる無料の電子書籍
  8. 「SQLite」のゼロデイ脆弱性、GoogleのAIエージェントが見つける AIは脆弱性調査の課題をどう解決したのか?
  9. 従業員は「最新のサイバー脅威との戦い」を強いられている セキュリティ教育に不満を持つ理由の1位は?
  10. 堅調なID管理や認証、脅威インテリジェンスなどを抑え、2024年上半期で最も成長したセキュリティ分野は?
ページトップに戻る